| 『ゆきだるまはよるがすき!』 | ||
ところが、朝になると、雪だるまは様子が変わっている。帽子はずり落ち、木の枝のうでも、ニンジンの鼻もだらりとしている。いったい夜のあいだに何があったんだろう? この絵本の気持ちよいところは、各ページに、夜を楽しむたくさんの雪だるまたちが描かれているところだ。月あかりの下で野球をしたり、そりあそびをしたり、大はしゃぎなのである。もちろん、あそびつかれて、朝にはぐったりして、みんなもとの場所に帰る。 だから、口や鼻が、まがっていても、それは楽しい夜をすごした証拠なのだ。 そうそう、この絵本にはもうひとつの楽しみがある。どのページにも、かくし絵で、ねこ、うさぎ、サンタの顔、ティラノサウルスがいるのだ。雪の中、木の枝のかげ、空や雲や街の中をよーく眺めてみると、「ええっ!こんなところにも…」と、みんなで探して楽しめる。 子どもにとって夜から朝の時間の中には、不思議なことがいっぱい隠されているのだろうな。 |