『いちばんすてきなクリスマス』
 
『いちばんすてきなクリスマス』
コンセル 1,680円
チェン チーユエン 作
片山令子 訳
  年に一度のクリスマス。けっこうお父さんはいそがしい。サンタクロースの代理で子どもたちにプレゼントを届けているからだ。
  ところが、この絵本のちいさいくまくんのお父さんは失業中。家族のためにクリスマスプレゼントを買うことができない。
  それでも、なんとかツリーをかざり、釣ってきた魚を料理して、楽しい夕食をする。よーく絵本を眺めているとわかるのだけど、末っ子のちいさいくまくんは、ほとんどのページのすみっこに登場している。ここがこの絵本のとても大切なしかけなのだ。最後まで読み終えて感動したら、またページをもどってじっくり眺めてほしい。
  さて、クリスマスの朝、ツリーのそばには家族みんなのプレゼントが置かれていた。おねえちゃんには、なくしたはずの傘。お父さんには、風にとばされた帽子。それぞれ探していたすてきな何かだったのだ。
  そして、そのツリーの下には小さな足あと。サンタクロースっておじいさんだと思っていたけど、子どものサンタもいたのだ。このすてきなラストシーンは、この冬いちばんのクリスマスのおはなしだ。