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Home > バックナンバー > 2008.6.28 4面
 
 
【4面】
 
農家との信頼関係を重視 伊勢茶の嗜好品化目指す 中島製茶
 
▲茶農家の田中さん(右)と刈り取りの時期を相談する山際さん(左)
  日常生活に欠かせないお茶。三重県は静岡、鹿児島に次いで3番目の生産量を誇る。その産地の中で製茶業者のトップに立つのが四日市市追分の中島製茶。
  1919(明治8)年の創業。緑茶やウーロン茶の再製加工と卸売販売をし、全国各地に商品を配送している、県内で最も歴史のある茶問屋だ。
  会社は先代社長が太平洋戦争当時に海外進出して基礎を築き、中嶋正社長(78)が拡大成長させた。お茶の出荷量などにおいて、県内最大手の企業だ。県の推奨する農林水産品である「三重ブランド」の認定を受けた「伊勢茶」は、味の濃さに定評があり、会社はその特徴をうまく引き出し、全国へ売り込んでいる。
  今のところ「奉仕の精神で消費者に良い商品をお届けする」という会社の理念から、消費者の嗜好に沿った商品作りを進めることで期待に応えているようだ。

お茶作りに携わる人たち
▲中嶋正社長=四日市市追分の本社で

  「お茶は畑が原点だから、生産者とのつながりが重要」という社長の意志が強く、5年前から販売部門の担当者が仕入れ部門の仕事も兼ることで仕入れと販売を一本化を図り、消費者のニーズに即した茶作りに取り組んでいる。
  普段は卸し先への営業に飛び回る営業課の山際徹さん(50)も、5月から7月にかけては茶農家を訪ね歩き、かぶせ茶のシートを取るタイミングや刈り取り時期などの打ち合わせに余念がない。
  「生産者のこだわりも尊重して、その特徴をうまく引き出し、こちらの要望も伝える」というが、時には衝突することもある。
  同社に原料の荒茶(あらちゃ)を出荷している生産農家の田中紀夫(68)さんは「それまでは独断だったが、客観的な比較検討が出来るようになり、お互いの信頼も深まった」と話している。
▲製品課の佐野克己さん=本社工場で
  2年かけた本社工場の改装工事がこのほど終わった。出入り口はすべて二重扉にして、衛生面や環境面に配慮した。製茶の2次加工段階で最も重要な「火入れ」作業の場所も拡充された。「火入れ」の加減がお茶の味の仕上がりを左右するといい、ここらが製茶企業のノウハウだ。
  この道30年のベテラン、製品課の佐野克己さんは「火を入れた香ばしさの中にも、お茶本来の香りが漂っているのが、よく出来た当社製品の特徴でしょう」と表現する。「急須で入れた茶だと、香り立ってくる甘みが良く、芳しい味が再現される」ともいう。
  中嶋社長は「日常の生活と切り離せないお茶を、嗜好品としてもっとうまさにこだわり、コーヒーのように世界に通用する飲み物として売り出したい」と、海外への販路拡大も視野に入れている。中島製茶の試みは、「伊勢茶」の新しい息吹きを感じさせる。

会社のイチ押しレシピ
  夏の飲料の定番は「冷やした麦茶」か「緑茶を冷やした冷茶」かだが、いま中島製茶の社員たちの間で人気なのが「ロックティー」だ。
この時期には「社内の冷蔵庫の氷が消えてしまう」ほどの人気という。
  急須に緑茶の茶葉を1人前約5グラム(大さじ1杯)入れ、ポットのお湯を注ぎ、20秒から30秒程度待って、氷を数個入れた厚手のグラスに直接注ぐ。
  急須にはお茶を一滴も残さないようにするのが、茶のうまさを逃さないコツだ。

会社情報 ◆本社住所 三重県四日市市追分 2-1-11 ◆資本金 3,600万円
        ◆従業員 87人(2008年6月現在) ◆電話 059-346-4651 
 
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