自己負担に3倍の開き 受診率にも影響
県内の市町が実施している乳がん検診。触診、マンモグラフィ(乳房X線撮影)、エコー(超音波診断装置)の3種類の方法があるが、県内の自治体の実施状況をみると、検診の種類の組み合わせ、受診者の対象年齢、検診にかかる自己負担額のいずれについても市町によって大きなばらつきがある。YOU&RAKU取材チームによる実態調査をまとめてみた。
12市6町を対象
調査は4月下旬から1か月間かけて、北勢、中南勢、伊賀の3地区のうち12市6町を対象に実施。担当窓口を訪ねたり電話による取材を重ね、まとめた。
これによると、エコーとマンモグラフィを組み合わせている所が多い。40歳以上でもエコーを組み入れ、より正確な検診を目指そうという市町もある。だが、マンモグラフィだけの市町もある。これについて四日市市や伊勢市は、エコーによる乳がん検診をしない理由の1つとして厚生労働省の「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」を挙げる。検診方法について「乳がんについてはマンモグラフィを原則として実施すること」とし、「エコーによる検診については有効性を確認中」という理由で触れていないからだ。
自己負担金額についても、市町によって大きな開きがあり、生活保護世帯や住民税非課税世帯を無料にしている自治体もあった。その他、対象年齢や検診日程などにも差異が見られる。
各市町に一任
市町村のがん検診については、1998年から国の補助金が廃止され、市町村が自ら企画、立案し実施する事業となった。市町村は厚労省の同指針に基づいて検診事業を実施しているとはいえ、詳細の決定は各市町村に一任されているという。乳がん検診一律でない理由はここにある。
各市町村の検診のあり方は、検診受診率にもつながる。05年度の三重県の乳がん検診受診率は13・6%だが、津市では30・9%と高い。40歳以上でもエコーが受診できるほか、病院での個別検診の充実や乳幼児健診時に母親へ乳がん検診を促すといった啓発活動にも力を入れている。
三重乳がん検診ネットワーク代表で三重大学医学部の竹田寛教授は「人口10万人以上の都市で乳がん検診の受診率が30%を超えるところは多くない。津市が検診事業を大切にしていることをうれしく思う」という。
各自治体の財政事情も影響するといわれている検診事業。より充実した検診システム確立への積極的な取り組みが期待される。
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市町村検診を実施する機関は指名入札制度などで決定する。今年度、県内23の市町(一覧以外の市町を含む)は三重県健康管理事業センターに委託。同センターは「三重乳がん検診ネットワーク」に加入しているので、登録カードを発行してもらえる。
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