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Home > バックナンバー > 2007.11.10 5面
 
 
【5面】
 
松阪市観光協会 女性職員退職金問題
 
▲金銭を巡り問題が浮上した松阪市観光協会=松阪市京町で
前会長に約480万の返金要求
  今年6月末で勇退した松阪市観光協会の西村勇喜前会長が、今春定年を迎え退職した女性職員(現在も契約職員として勤務)に対し、退職金に当たるの特別退職手当以外に同協会の調整基金である退職基金の全額約480万円まで不当に支払った疑惑が浮上。同市観光協会(京町、紀平泰三会長)が基金の全額返金を求めていることが、10日までに分かった。「一度返金していただきたい」と話す紀平会長に対し、西村前会長は「返すつもりはない。足りないぐらい」と平行線のまま。協会側は最悪の場合、裁判も辞さない構えだ。
  協会側によると、西村前会長は会長職だった今年4月、定年を迎え退職した1年単位で契約している女性職員(60)に対し、松阪商工会議所で積み立てし退職時に支払う特別退職手当(一般企業で言う退職金)のほかに、松阪市観光協会の運営のために積み立てていた同協会退職基金(物産品の売上げ金などを積み立てたもの)であることを知りながら全額を支払ったという。
  当時副会長だった紀平会長ら理事たちが「基金まで退職金として支払うのはおかしい」と助言したところ、西村前会長が「払ったったらええやないか」と言い振り込んでしまったらしい。
  紀平会長は「昨年11月ごろ、前・事務局長が辞任後、西村前会長は事務局長を兼任する形で頻繁に観光協会事務局に出入りし、協会の預金や基金などの金額についても知っていたはず。公金横領と言われても仕方がない。会長職はボランティアだが意味をはき違えている」と語気を強める。
  続けて「一刻も早く返金してもらわないと来年4月の2007年度決算で監査が通らず問題になってしまう。1年ごとの契約をしていた女性職員と交わす文書には退職時は特別退職手当を支払うと明記されている。知らないはずがない。弁護士を立てて裁判で争うことも考えなければ」と一歩も譲らない。
  一方、西村前会長は本紙の取材に対し、「退職基金という名称であること、基金の支払いの有無などの観光協会規約がないことから支払っても問題はない。こちらにはまったく否はない。女性職員は勤続30年以上であり、普通ならあと200万円足りないくらいだ。いまだにそのようなことを言っているのかと思うと悲しい」と反論する。
  「火中の栗を拾う形で会長職を引き受けた。このままだと大火事になる。この問題が解決すれば新・観光協会のスタートが切れる。そうすれば同職を後進に譲るつもりなのだが」と心を痛める紀平会長だが、問題は長引きそうな様相だ。
諸問題に飛び火の気配
  今回の問題で一気に浮かび上がった市観光協会のずさんな体質。泥沼化しそうな気配で、さらにさまざまな問題に飛び火しそうだ。
  同協会監事の松林育也商工観光課長は「前会長に対し、このままだと背任罪になりかねないので返金すべきと忠告したが受け入れられなかった」ともらす。
  また、協会の役員たちの話では「前会長は、『会長職なのに給料がないのはおかしい。なんだったら副会長たちももらったらどうや』と持ちかけてきた」と話す。その際、副会長たちは首を縦に振らなかったという。
  さらに「事務局長を兼任したのは、毎月40〜50万円支給される給料がほしかったのでは。協会を私物化していた」と嘆く。
  それらの発言に西村前会長は「前事務局長に辞めてもらったのは経理面ができなかったため。すべての業務をするのが事務局長の役目。金欲しさに辞めさせたという言葉は心外。背任罪の忠告もばかげている」としている。
自然観察会通算100回目 嬉野の脇葉さん
 
▲ビオトープ前に立つ観察会ふわふわーむを主宰する脇葉さん=松阪市嬉野須賀町で
  松阪市嬉野須賀町の会社員・脇葉進さん(61)が毎月第3日曜日に自らの土地を改良して作ったビオトープと自宅付近の雑木林で主催する自然観察会「ふわふわーむ」が、10月下旬に通算100回目の開催を迎えた。今までに延べ二千人が参加し、親子連れや専門家などバラエティに富んだ人が、自然とのふれあいを楽しんでいる。
  生まれ育った地域の自然を地元の人にもっと楽しんでもらえればと8年前の8月に第1回目を開催。真冬のクワガタ探しや秋のドングリ観察会などユーモラスなテーマで開いている。
  多いときは約八十人の参加者が集まる時も。逆に天候などの影響で参加者がたった一人ということもあるが、中止にしたことは一度もないという。郷土愛も後押しし、脇葉さんにとってはすっかりライフワークとなっている。
  脇葉さんは「開催回数に目標はない。本やインターネットで知識を得るのではなく、自然の中で自然の魅力を知ってもらえれば」と話している。今後は地元小学校の総合学習にも利用してほしいと、地域に働き掛けていく。
気候影響、例年の7割 オーナー制度の柿収穫始まる
 
▲今期の生育状態を確認している山際さん=松阪市岡本町で
  松阪市豊原町のJA松阪が多くの人に柿の収穫や栽培農家の苦労を知ってもらおうと1993年から市民を対象に実施する「柿オーナー制度」の収穫作業が同市岡本町の畑で始まった。ただ今期は夏の猛暑と昼夜の温度差が少ない日が続き、次郎柿は不作傾向。このダブルパンチにオーナーたちは「いっぱい収穫して食べたかったのに。今後収穫予定の富有柿にも影響が出そう」と心配そうに生育途中の柿を見つめていた。
  柿オーナーは、地元農家の所有する柿の木を1本1万円(2年目以降の契約は9千円)で、収穫期間だけ一時的に買い取る制度。今年も市内5戸の農家に、県内外から二百人の申し込みがあった。
  しかし今年は夏の猛暑の影響で降雨も少なく、収穫量は昨年の約7割。さらに昼夜の温度差が少ない日が続き、なかなか実に色が乗らず、収穫時期が例年より10日ほど遅れている。
  2500平方bの土地で200本ほどの次郎柿を栽培し五十五人のオーナーに木を提供する岡本町の農家・山際源司さん(78)も不安そう。「毎年1本の木に約200個の実がなるが今年はどうなることやら」と話す。
  続けて「オーナーの人は収穫を楽しみにしている。大きな実に育ってくれれば」と期待していた。
 
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