久居駅のすぐそばにあるまちかど博物館「人形と絵画の展示館」は、館長を務める岩脇美甫子さん(76)の作った木目込み人形と、岩脇さんの実弟で画家の岩脇哲也さんの絵画作品の両方が楽しめる博物館。
桐粉を糊で練り固めたものに細かい溝を彫り、その溝に着物を押し込んで(木目込む)作り、人形の着物には西陣織を使う木目込み人形は、決して安価なものではない。自分の楽しみで作っているのでどうしてもという声がない限り売ることはしないという。ただその分、自分で作って見て楽しむというだけではもったいないというお弟子さんからの声もあり、まちかど博物館に登録するに至った。
その際、画家として東京を拠点に活躍する弟の哲也さんの作品も自分だけで楽しむのではなく、興味のある人に見てほしいと一緒に展示することにした。
岩脇さんが木目込み人形の制作を本格的に始めたのは、40代の頃。ご主人が事故で体を壊し、その介護生活を送るなか、くじけそうになる自分を奮い立たせようと人形作りを本格的に始めた。岩脇さんは、人形を作っていると、集中して無我の境地になれ、寂しいとか迷いが出た時には、人形作りが支えになってきたという。
館内には色あざやかな着物をまとった木目込みの人形や鞠が多く並んでいる。また、「花嫁人形」の歌詞にもある「きんらん」と「どんす」の説明も実際の着物を使い説明してあり、日常生活のなかで馴染みのない言葉や人形や着物の説明をひとつひとつ丁寧に分かり易く教えてもらえる。
岩脇さんは、これからも木目込み人形の魅力を伝えていきたいと言う。問い合わせは久居市新町704-10=電話059(255)0605=まで。