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有限会社「とまとっと」(本社:津市)は平成16年9月に発足した。農業未経験者が集まって設立した同社が、ビニールハウスの中で栽培中のトマトの初収穫に向け日々作業に励んでいる。
同社の代表取締役の北尾厚子さんは、以前、医療機関に勤めていたこともあり、精神障害者の人たちと関わる機会があった。その中で「農業を通して障害者の人に雇用の場を作りたい」と考えたのが同社の設立のきっかけ。
そのためには「新鮮で安全、安心な野菜を生産し、多くの人に届けたい」と無農薬野菜の栽培を計画し、集まった有志と共に行動を開始した。
農作業を本格的に行うのは初めてで、ほぼ未経験に等しい状態であった社員一同。農業をするための土地を探すことから、苗の購入の仕方など、すること全てが分からないことばかり。地元の人の好意で土地は見つかり、苗の購入・育て方などは農家や販売業者に聞き歩き助言を求め、作業が進んでいく上で少しずつ農業に関する知恵を学んでいった。
作業をすすめていくうえで、地元の人の支援が非常に大きな力となった。家業をしながら手伝いに来る人もいて、無農薬野菜の栽培・販売業を営む脇本数馬さんもその一人。作業の手伝いからアドバイスなどを行っている。
全天候型で作業が出来るようにとビニールハウス内での作物の栽培を事業主体にしている同社。現在組み立て途中のものを含め5棟あるビニールハウスも備品の発注から組み立てまで専門の業者に頼むのではなく、自分たちで組み立てた。
知り合いを通じて経験者を紹介してもらったり、販売業者を訪ね歩いて話を聞き、みようみまねで作業を開始。連日暑い日が続く中でも、早朝から作業が続いたという。
「一気に全てを仕上げなくても色んなことを継続していくことで事業として成り立たせることが先決です」と話すのは専務の宮園昇二郎さん。現在は障害者を雇用するまでには至っていない。
また、同社では毎週土曜日に津市高野尾町の事務所敷地内に設けた直売所で農作物の販売も実施。自分たちが作る作物だけでは商品の数が少ないため、地元の人が自分の畑や家庭菜園で作ったものを提供してくれるという。
直売所では客との会話も楽しみのひとつ。「この野菜はどう料理すればいいのか」と、若い人から聞かれることもありそこから新たな交流が生まれる。
他にも可能な範囲で配達も行っており、「より多くの人に自分たちの作った野菜を届けたい」と非常に意欲的。
「買いに来てくれる人に新鮮で安全なものを提供できる直接の場でありたい」と北尾厚子代表取締役は話す。
同社への問い合わせは=電話・ファクス059(230)1488=まで。 |