|
住民らによる地域防犯活動の先駆者として知られる四日市市別山団地(悠彩の里)の特定非営利活動法人「別山安全なまちづくり推進委員会」(伊藤嗣也委員長)は、これまでパトロール時に使う「青色回転灯」の使用をめぐる法律上の問題などを乗り越え、現在では防犯のみならず「地域のまちづくり」まで活動の幅を広げている。
四日市市郊外の静かな丘陵地帯に位置し、390世帯1300人が住む同団地。東名阪自動車道の四日市インターにも近く、全国的な広域窃盗団などによる空き巣・車両盗難・車上荒らしなどの被害が4年程前から目立つようになった。
この現状に困り果てた団地住民らは、地域の警察などに相談し、住民有志らで「別山安全なまちづくり推進委員会」を結成。団地内の見回りを始めた。当初、数名で広い団地内を徒歩や自転車で行う見回りは、体力的な負担も多く、その効果に他の住民からは疑問の声も聞かれた。
見回りの体力・時間的負担と、万が一、不審者に出会った時の危険回避などの理由で、2年前から自家用車による見回りを開始。見回りの時間も有志も増え、平成15年10月から翌16年10月までの被害の発生件数はゼロと、効果を発揮し出した。
見回りに時には自家用車に青色に点滅するランプ(青色回転灯)を取り付けていたが、これが国土交通省や警察庁などから違法との指摘を受けた。同委員会は回転灯使用後の防犯効果や、官と民との役割分担による防犯活動の理解に向けて、市や県、警察や国に赴き使用の認可を受け、活動を続けている。
現在、同委員会と活動を同じくする防犯ボランティア団体は全国で約8000団体以上、約52万人が参加している(警察庁2004年末調べ)。
同委員会副委員長の西村伸次さんは「防犯活動の参考にと近隣地域から多くの視察に訪れて頂いています。ただ、地域により構成される年齢層や規模などがまちまちなので、その地域に合った活動が必要だと思います。一番大切なことは、ボランティアとして負担を少なく、永く続けられる活動を行うことです」と話す。
同委員会委員長の伊藤さんは「新興の団地で、住民同士の繋がりも浅かったが、この防犯活動でコミュニケーションが生まれた」と話す。日々の見回りの他に、住民向けの防犯機器メーカーによる講習会、夏・冬休みには子ども達も参加する「Kid’sパトロール隊」による見回り、「子ども自転車安全講習会」の実施など、住民の活動は広がりを見せている。「防犯も交通安全も子どもの頃からの意識が大切。親子で同じ地域活動を行うことで、家庭の話題も増え、親子の絆も深まったとのうれしい意見もあります。これからも長い目でまちづくりに取り組んでいきたい」と伊藤さんは話している。 |