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多気郡多気町の町役場とJA多気郡伊勢いも部会は、同町の特産物・伊勢イモの生産性向上をめざして新栽培法の研究を三重大学生物資源学部の梅崎輝尚助教授に依頼。同助教授は、収穫したイモの半分近くを種イモに使う従来方法を改善し、種イモを数十分の1の大きさに切って植え付けることで、出荷量を飛躍的に伸ばす方法を開発。大学での実験を終えてこのほど、栽培地近くの相可高校の実習畑に生徒たちが新栽培法で種イモを植え付けた。6月初旬に新芽が出れば一つの山場を超え、成功に大きく近付くと期待されている。
現在の伊勢イモの栽培方法は、3月末ごろ、前の年に採れた伊勢イモを2、3等分して畑に植え、10月中旬に収穫する。植えるときの種イモは約70グラム。これがを約7カ月栽培するとで300から500グラムの大きさになる。
新しい栽培方法では、種イモを約10グラムの大きさに切り、7カ月で約100グラムの大きさになり、これを種イモとして翌年にもう7カ月栽培する。収穫まで2年かかるが、種イモに残す量が減少して出荷量が増えるとともに、栽培面積を飛躍的に増やすことが可能となり、結果として増産が見込めるという。
昨年に実施した大学での実験では、10グラムの種イモを花壇用のプランターに植えたものは発芽し、これを畑に移植した。種イモを畑に直に植えた方法では発芽しなかったが、昨年は雨が少なく異常気象だったことから、水やりが難しかったのが原因とみている。
今年は、伊勢イモの産地近くの相可高校に試験栽培を依頼。4月14日に同校生産経済科三年生38人が梅崎助教授や栽培農家などの指導で実習畑に種イモを植えた。種イモを10グラムの大きさに切る新栽培法は、プランターに植える方法と畑に直植えする二通りの方法で行われ、今後、全校生で水やりなどの管理を行っていく。
多気町の津田地区を中心に栽培されている伊勢イモは、握りこぶしのような形をしたヤマイモの一種で、普通のヤマイモに比べ、粘りとコクが強く、すり下ろしても色替わりしない特徴があり、この地方の特産品として地元や名古屋方面に出荷されている。同町内には約80軒の農家が伊勢イモを栽培し、年間約100トン出荷している。 |