いなべ市員弁町で平成14年にスタートした「員弁町コミュニティスクール」。教室の増加と共に参加する児童も着実に増え、地域活性化という同スクールの取り組みが徐々に形になりつつある。3年目を迎えた今、これまでの成果と展望を探った。
きっかけは学校週5日制
員弁町がコミュニティスクール事業を計画したのはいなべ市合併前の平成13年。学校週5日制導入に伴う土日の子どもたちの居場所づくりがその契機となった。しかし平成14年度のスクール開始当初は、コミュニティスクールの役割や主旨が地域で十分に理解されず参加者も少なかった。そこで運営を行う「いなべ子ども活動支援センター」は、ホームページの開設や情報誌の発行による周知に努めると共に、子どもたちや地域の将来像について話し合う「コミュニティスクールを考える会」を開催。町域や立場を越えた自由な意見交換を実施して、地域が今後何を目指し、どのように運営を進めるかを話し合った。
こうして事業コンセプトを模索しながらの運営がスタートすると、地域住民や考える会参加者から教室の開講を希望する声が上がり始めた。初年度に4つだった教室数は今年度には11教室にまで増加。参加人数も145人に達した。さらに今年度は、「いなべ子ども活動支援センター」が教育委員会から独立した民間非営利団体となり、スクール事業の母体として自主運営を開始する大きな節目の年にもなった。
地域の人々による地域の学校
いなべ子ども活動支援センターの井上淳之典事務局長は、「『地域の人による地域の学校づくり』をキーワードに、誰もが安心して過ごせる場の創出と、その基盤となる人材開発に取り組んでいます。教室内容の充実と共に、子どもたちも自主的に活動に参加するようになり、子どもと一緒に授業に参加する大人の姿も見られるようになりました」とこれまでを振り返る。スクールを自然環境や専門的知識などの地域の価値を活かした体験の場とすることで、子どもも大人も世代を越えた交流が生まれ、地域活性というスクールのもう一つの目標も徐々に形になりつつある。
「今後の課題は、今はサービスの受け手になっている子どもたち自身が、運営の主体となってスクールの企画や立案に積極的に参加して行けるようにすることです」と井上さん。参加者の自発性を重視し、学校教育とは違うアプローチで学習支援と地域活性に取り組んで行く考えだ。
また現在、いなべ子ども活動支援センターでは、子どもたちと一緒に学び、活動のサポートを行うボランティアスタッフを広く募集して、研修会なども企画している。詳細の問い合わせはいなべ子ども活動支援センター=電話0594(74)5775=まで。
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