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Home > さんさんバックナンバー > 2003.4.3 > 1面
 
※掲載内容は取材時によるものです。詳細は各施設、店舗にお問い合せ下さい。

さんさん【1面】

お父さん がんばって

 社会や家族構成の変化とともに、子育ての形も変化をみせています。終わりの見えない育児に疲れ、苦しんでいる母親も多い今、男性に求められる役割も、これまでになく大きなものになっています。県内の支援団体や、子育てに奮闘するお父さん・お母さんに話を聞きました。 


育児は夫婦の共通課題

育児は夫婦の共通課題

 三重県津地方県民局・保健福祉部の『子育て支援グループ』には、毎日、育児に悩む母親からの相談が寄せられます。「相談を寄せてくるのは母親が大半で、父親が相談に訪れることはほとんどありません」というグループリーダーの小野田正晴さん。そこからは、社会から孤立し、1人で育児に悩むお母さんの姿が垣間見えます。
 「相談を受けていても、そういった家庭では、育児・教育が夫婦共有の話題になっていないと感じます。お父さんにも、もっとお母さんを気遣う気持ちを持っていただきたいと感じます」と小野田さん。
 本紙が行ったアンケートには、20代〜30代の若い夫婦を中心に、『子育ては夫婦で一緒にするもの』という意見が多く寄せられました。しかし、同様に多く寄せられたのが『参加しなければいけないとは思っているが、仕事が忙しくて…』という男性側からの本音。意識は変化しても、社会的な情勢が男性の育児参加を阻んでいる状況は、一昔前から変わっていないようです。


幼児期のふれあいを

幼児期のふれあいを
幼児期のふれあいを

 鈴鹿市のマキコさん(43)(仮名)の家庭は、病気がちだったマキコさんをサポートする形でご主人が積極的に子育てに参加してきました。「赤ちゃんの頃のオシメ交換はもちろん、入学式・授業参観・卒業式と、ほとんど主人が参加してくれました。忙しい仕事の合間をぬって、スーツ姿で現れる父親の姿は娘にとっても誇りであったようです。今でも難しい問題をはじめ、何でも2人で話し、一緒に解決しています。娘はまさに主人の子育てによって成人したようなものです。主人には心から感謝しています」というマキコさん。
 一方、嬉野町在住のユリコさん(仮名)宅は、お父さんの子育て参加が得られなかった家庭。「主人は典型的な仕事人間で、娘2人の育児・教育にはノータッチでした。幼児期に築けなかった親子の関係は、成人した今でもとても寂しいものになっており、私を介してしか会話もありません。子育て中の若いお父さん方、将来のためにも十分に子供との心の絆を結んでおいて下さい」と語る。結果は違えど、共に幼児期の親子のコミュニケーションの大切さを考えさせられます。


共に育つために

共に育つために

津市島崎町に本部を構える『津子どもNPOセンター』は、子供の全人的成長と社会参画を目的に様々な活動を行っている団体。子育て支援事業として行っている『わくわ〜く』は、子供たちはもちろん、親同士の問題解決やコミュニケーションの場として活発に利用されています。
 昨年から『わくわ〜く』に参加してきた津市在住の加藤 理(おさむ)さん(32)は、2歳と3歳の女の子を持つ、子育て真っ最中のお父さん。病院でたまたま手に取った同センターのチラシを見て自ら連絡を取り、持ち前の社交的な性格で、女性が中心のグループ活動にも積極的に参加してきました。夜半から仕事の飲食店を営む加藤さんには、昼間に育児に参加できるという子育てに恵まれた環境もありました。
 「仕事で料理をするので、家では料理はあまりしませんが、掃除に関しては、ここ1年は妻に掃除機を触らせたことはありません。この前、2歳の娘が掃除機に触っていたところ、上の3歳の娘が、『これはお父さんの大事なものなんだから触っちゃ駄目!』といっていて笑ってしまいました。グループの活動では、子供たちが色々な人とコミュニケーションをする機会が得られたので、参加して本当に良かったと感じています」と加藤さん。

共に育つために

 同様に活動に参加し、自身も育児サークルを運営している津市の原田幸子さんは、3人の子供を育児中のお母さん。「誰でも初めから父親という意識を持っているわけではありませんから、お母さんがお父さんに働きかけることも必要です。実際、うちの主人も、一緒に参加するうちに育児を助けてくれるようになりました。そうやって家族で共に育っていくんです」と原田さん。同センター事務局長・山下恵子さんも、「育児とは1人の人間をつくる大切な作業。幼児期は子育ての1番おいしい時期ですから、男性も一緒に味わって下さい」と呼びかける。
 男性らしい積極さで育児に参加する加藤さんの姿勢は、これからの育児の形を考える際の、良いモデルケースだといえるでしょう。「子供の成長のスピードに夫婦でついていくのが大変です」と笑う加藤さん。あなたの家庭では、お父さんだけが置いてきぼりになっていませんか?

取材協力
津子どもNPOセンター
@059(225)1404
子育て支援グループ
@059(223)5052

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