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Home > さんさんバックナンバー > 2003.2.6 > 2面
 
※掲載内容は取材時によるものです。詳細は各施設、店舗にお問い合せ下さい。

さんさん【2面】

【ハタラクヒト】
酒造り職人 松島徹さん
若者にも好まれるお酒を


酒造り職人 松島徹さん

−自らの手で、日本酒を醸造し始めたきっかけは。
 杜氏が高齢のため、酒造りに来ることができなくなったのが理由です。飲料メーカーに勤めていた私に、「このままだと代々続く酒蔵を閉めなければならない、そろそろ、戻って家業を継いでくれ」と父から言われました。いつかはこういう日が来ることを自覚はしていました。2年間、杜氏について酒造りをみっちり叩き込まれました。

−蔵に入り、酒造りをしてみて実感したことは。
 酒の醸造に必要な麹作りが難しかったです。麹菌の均一な繁殖は手間のかかる大変な作業。温度や湿度にも神経を使います。日本酒は、米の品質・洗い方・蒸し加減、天候、仕込み水などの諸条件が変われば、ストレートに味に反映してきます。一定の味を維持することが大切です。
 杜氏が去り、自分で初めて醸造した酒を、お客が例年通り評価してくれたときは、ほっと安心しました。

−老舗蔵元の6代目としてどんな酒造りをめざしていきたいですか。
 蔵人のいない現在、ミニプラントを導入し、3人だけで営んでいますが、逆にこの手法の方が小回りのきく展開が可能だと思っています。酒造りを始めて5年、まだまだ勉強中の身ですが、既存の銘柄を守りつつ、新しいことにも積極的にチャレンジしていきたい。
 将来的には純米吟醸のような、とことん味を追求した酒を造っていけたらと考えています。口当たりが良く、すっきりと飲みやすい、「日本酒離れ」の若い人にも、食事と一緒に楽しんでもらえる酒をです。

−酒造りの醍醐味は。
 日本酒造りは、米作りから始まる四季の風土に馴染んだもの。自然を相手にゆっくり、あせらず、根気よく造り出すところに面白みがあります。絞りたての酒を味見する瞬間、日本人でよかったとしみじみ感じます。


profile
昭和42年生まれ。津市出身。弘化3年(1846)創業の松島酒造株式会社(安芸郡安濃町)の取締役専務で6代目。杜氏なき後、自ら蔵で酒を仕込み、家業に専念する。趣味は鉄道模型。「松阪レールモデルクラブ」に所属。

松島酒造の製品 松島酒造

【写真キャプション】
松島酒造の製品。「初わらひ」は最も古い銘柄。津の銘酒「高虎」、安濃町産米を使った「安濃誉」など郷土に密着した酒が多い

歴史を物語る木造の酒蔵。いまだに“現役”だ。手前には、昔、使われていた酒米を蒸す大釜がある



クラシック日本「五十鈴塾」〜心の中の日本、再発見〜
五十鈴塾

 伊勢神宮内宮前のおはらい町に昨年9月、日本の伝統・生活文化に気軽に触れることのできる塾「五十鈴塾」(矢野憲一塾長)がオープン。多様なジャンルの講座が人気を呼び、会員は300名に達している。
 昨年5月にNPO法人として発足した五十鈴塾。4カ月のシミュレーション期間を経て、9月に正式にオープンした。失われつつある「日本らしい心」と、暮らしの中の「かけがえのないもの」を見つめ直すのが目的。伝統文化ではお茶やお花をはじめ、書、短歌、俳句、生活文化では昔ながらの方法での料理や作法、着付けなどのワークショップ的なものまで、さまざまな講座が雰囲気あふれる伊勢の商家造りの中で開かれている。
 講座はほぼ毎日開かれており、昨年12月16日には伊勢岩尾食品株式会社社長・岩尾昇平氏による「伊勢たくあん」の歴史と漬け方の講座=写真=が開かれた。今月も書の講座「漢字の旅」が7日に行われるのをはじめ、数多くの講座の開催を予定している。
 事務局長の東雲(しののめ)あきらさんは「この伊勢の地で、この塾が皆様の心の中に埋もれている日本文化再発見のお手伝いができる場所であることを願っています。『懐かしさ』を大切にしていきたい」と語る。
 五十鈴塾入会は随時募集。貸棟・貸室としても利用可能。詳しい講座内容などの問い合わせは同事務局=電話0596(20)8251=まで。



三重のまちかど博物館 21日から「まんなか博覧会」

まんなか博覧会

 三重の「まんなか」の津市・久居市・安芸郡・一志郡に住む人がそれぞれ館長になり、ユニークなコレクションや趣味などを自宅や職場で公開する「まんなか博覧会」が、21日(金)から23日(日)に、津市一身田町周辺で開催される。
 アンティーク品や籐工芸、昔の映画・写真等の趣味やコレクションを展示した博物館が中心。中には、伊勢木綿織機や伊勢型紙など、地場産業の製造技術や伝統工芸品もあり、各館長の展示品に対する強いこだわりが感じられる。
 同町の一般の人から借りた店舗や住居に他地域の館長を招待し、町案内のボランティアを多数募集するなど、町ぐるみでお客さんと館長を歓迎する心意気で臨む。伊賀と紀州地方の館長も数人参加する。各博物館をじっくり巡ってもらえるよう心がける。
 明治6年の一身田大博覧会以来、今年が130年目になる。「節目の年に、この地で開催できて嬉しい。これ以後も2回、3回と皆さんに足を運んでもらえるよう、一身田の良さを伝えたい」と、同博覧会実行委員長の中西万喜夫さんは話す。
 「まちかど博物館は観光施設ではなく、本来館長の居住・職場スペースを特に公開して頂くもの。原則として、各館事前予約制をとっていますので、見学マナーを含めよろしくお願い致します」と協力を呼びかけている。
 問い合わせは、中西さん=電話059(232)2145=まで。【写真は昔ながらのアンティーク博物館】



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