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Home > さんさんバックナンバー > 2002.9.5 > 3面
 
※掲載内容は取材時によるものです。詳細は各施設、店舗にお問い合せ下さい。

【3面】

【家具工房を訪ねて】
菰野町 「伊藤工芸」
土地のつながりを大切に創作活動


伊藤工芸

 菰野町千草の伊藤健さん(27)は、同町の伊藤工芸で家具作りをしています。家具作りのきっかけは「緑の囲まれた環境の中で、無垢の木を使い何かできないか」と考えたこと。5年前から独学で勉強しながら家具作りに取り組んでいます。
 家具作りで大切にしているのは「木の自然の良さを最大限活かしたい」ということ。材としてよく使うものは、ナラ、タモ、ケヤキなど。それらを使い「できる限りお客さんの欲しいイメージにそったものを作りたい。そこから、自分なりに使い勝手も、見た目のデザインも良いものをつくりたい」という健さん。洋の中に、どことなく和の雰囲気を感じるデザインは、双子の弟の治さんの影響があるかもしれないということです。
 治さんは、高校卒業後すぐ富山の伝統工芸品である獅子頭や天神様などを彫る職人の親方に入門しました。そこで7年間の修業と、1年間の丁稚奉公を経て、らんま作りも含め、基本的な技能を習得し、菰野に戻り活動しています。
 治さんは「地元の人にまず目を向けて欲しい。伝統的な流れの上に乗って、自分なりのものが作りたい」という思いで、創作活動と仕事をしています。
 2人に共通する思いは注文をもらった時、お客さんにも喜んでもらえ、自分たちも納得できるものづくりです。また、大工をしている長男のごうじさんも含め、健さんは「3人で、何か共同で仕事がしたい」ということです。治さんは「自分たちがそれぞれに確立すれば、自然と共同で仕事ができるようになると思う」と話しています。
 家具の注文は今のところ地元の人と、その人たちからの口コミが中心。注文の際には、打ち合わせをしてから取り組むということです。
 「三重にいる自分たちとして、何か形を作りたい」と健さんは笑顔で話しています。伊藤工芸では、ご両親も焼き杉工芸を営んでいます。

(写真左上)左側が健(たてし)さん、右側が治(はじめ)さん。治さんの作業スペースで。
(写真左下)無垢の一枚板を使ったテーブル
(写真右上)ランプは2万円。下の小さい台はタモ材で仕上がっている。
(写真右中)治さん作の木彫りの額。この他にも作品が。
(写真右下右)千草地区の少し奥まったところにある工房。

三重郡菰野町千草653―6。TEL.0593(94)3065 FAX.0593(94)3139
訪れる際は事前に確認をして下さい。



【Gardening】
お手軽ペイピング
手軽に石畳を楽しみませんか

手軽に石畳を楽しみませんか
 庭仕事のしやすい季節がやってきました。紅葉にもあう、落ちついた石畳を作ってみませんか。とても簡単にできる方法をご紹介します。

◆作り方
1.使う石やレンガに合わせた深さで、好みのラインに土を掘ります。
2.そこにランダムに、または整然と間隔をあけ、石などを並べます。
3.並べ終わったら、上から土をかぶせます。
4.石の上をほうきできれいに掃き、水をまいて土を固めればできあがりです。

◆ポイント
少し前までは白っぽい石が流行でした。また、レンガを使うのもオーソドックスで良いのですが、最近では日本産の石が見直されてきています。こげ茶系の丹波石やグレー系の鉄平石など(1uあたり7〜8000円が目安)の濃い色合いの石は、和洋どちらのお庭にも自然に溶け込みます。
 応用としては、庭のシンボルツリーの根元に同じような手順で石をはり、その間から植栽を生やすことも面白いです。

アドバイス 鈴木錬美さん東万津店 0120‐14‐2883



【銘木をめぐる】
多気町前村の大楠
南朝派の想いが遺した巨木

南朝派の想いが遺した巨木

 国道42号から少し脇に入った小道の傍らに、堂々とそびえる前村の大楠。樹齢約600年の幹周7.5mにもなる巨木。
 古くから交通の要であった多気町は、伊勢本街道・和歌山別街道・熊野街道などが通り、文化や情報の交流地として発展してきた。
 南北朝時代の終わり頃、戦いに敗れた北畠家や南朝派一族の多くは、三重県下に多く潜伏することになり、この地を隠匿地に選んだという。そうした南朝方の遺臣たちが、楠木正成の名にちなんだこの木を植え、御神木として奉ったと伝えられている。その後、里人が南朝の遺志を後世に伝えるためこの木を世話し、信仰したといわれる。現在では木の前に小さな祠が設けられた大楠神社となり、 地域の人々からは「おぐす」と呼ばれ親しまれている。 数百年の時を生きながら、なお枝振りに若々しさを感じさせる勢いのある木だ。楠は町内に広く分布し多気町の「町の木」にもなっている。
所在地:多気郡多気町大字前村橋政改379−2
交通アクセス:JR紀伊本線佐奈駅付近より国道42号を南西に約1km右手奥



【花式】
VOL.25 都会の花は睡眠不足

私たちは朝夕の暑さが和らいでくると、秋の近いことを感じますが、菊やコスモスなど秋に花を付ける植物たちは日が短くなることによって、秋の気配を感じ取ります。こういった花達は短日植物といって夏の日の長いうちはせっせと茎を伸ばし、日が短くなって秋が近づくと花の準備を始めるわけです。他にはクリスマスの花、ポインセチアや、シャコバサボテン、リーガースベゴニアなども同様の短日植物です。意外な感じがしますが、夏の花のイメージが強いサルビアや朝顔、マリーゴールドなども実は短日植物で、日の短くなった9月過ぎの方が7・8月の真夏の頃よりたくさんの花を付けてくれます。
 これらの短日植物は、夜はきちんと暗くなることが花を付ける条件ですから、夜遅くまで明かりをつけている部屋の窓辺などで栽培していると、いつまでたっても花を付けません。また、庭園灯がついていたり、街灯の明かりが強かったりしてもその光に反応してしまい、秋になってもまだ夏だと勘違いして花を付けなくなってしまうことがあります。実際、街灯の近くに植えられたコスモスは、秋になっても花を付けることができずに終わってしまいますし、商店街の花いっぱい運動でよく植えられるサルビアも、夜まで営業している店の前ではあまり花を付けません。
 花を付けるためには、やはり夜は暗くしてぐっすりと眠らせてやる必要があるわけです。花も睡眠不足では、綺麗に咲いてくれないというわけですね。
文:(株)赤塚植物園 倉林雪夫氏
http://www.akatsuka.co.jp/



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