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花には様々な色があります。赤あり、黄あり、白あり、そして青い花ももちろんあります。でもなぜか、青い花は特別なものを感じさせるようです。青いバラ、青いツバキ、いずれも元々は存在しない色なのに、何とか作ろうとして、躍起になっています。少しずつ近づいてはいますが、まだまだ本当のブルーとはいえません。早春の野に咲くオオイヌノフグリの、星のように輝く青い花には到底かなわない色です。また、一時話題になったヒマラヤの青いケシも栽培が難しいがゆえに人々の憧れの対象になっていますが、これも他の色の花なら、これ程の話題にはならなかったでしょう。青い色には何か人の心を魅せる魔力でもあるかのようです。
青い花にはまだ不思議があります。例えば、ワスレナグサやタチツボスミレのような小さな薄青の花は、明るい日中にはあまり目立ちませんが、空がうっすらと陰ってくる夕暮れ時になると見違えるように輝いてくるのです。これは薄暗くなった時に、人間の目の青色に対する感度はあまり落ちないのに、赤やオレンジなどに対する感度は急激に落ちてくるためです。他の色が見えにくくなる分、青色が際立ってくるわけです(これをプルキニエ現象といいます)。
春の夕暮れ時、日が沈んだ後の少しの時間、青い花の前にじっとたたずんで見てください。空が陰るにつれ、魔法のように輝き始める青い花に、きっと誰でも魅せられてしまうことでしょう。
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