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「馬を知っていますか?」 と聞かれたなら、「もちろん知っている」と大抵の人が答えることでしょう。 しかし、私たちは本当に馬のことを知っているのでしょうか? テレビや映画でその姿を見て、知っているつもりになっているだけかもしれません。
県内の乗馬クラブを訪ねました。
馬ってどんな動物?
日本の馬は、アジア大陸と陸続きの時代に渡来したものが野生馬として残ったと考えられており、これに大陸からの輸入馬が加わり、馬の家畜化を進めたといわれています。馬は我々人間と長い付き合いのある動物であり、古くから農耕、そして人間の歴史でもあった戦争の道具として、常に我々の隣にいた動物でした。戦後、軍用の利用が終わり、農耕に主な利用が移りましたが、農業の近代化と共に馬は次第に経済動物の性格を強め、国内では競馬場や動物園などでしかその姿を見ることができない動物になって行きました。現在、私たちが身近に馬と出会うことができる場所の1つとして、乗馬クラブがあります。
乗馬クラブで馬に会う
「初めて見る方は、どの馬もみんな同じ顔に見えると思いますが、1頭1頭が顔も性格も全く違うんですよ」というのは、装蹄師として全国的に活躍していることでも知られる、北勢ライディングファーム代表、中村勇さん(38)。「実の所、馬はあまり頭が良い動物とはいえません。しかし、一旦記憶したことは忘れませんから、日々の繰り返しで、少しずつ関係を成長させていけるところが大きな魅力です」と中村さん。実際、間近に見る馬はやはり大きく、テレビなどからは伝わらない存在感があります。顔に触ってみると意外に柔らかく滑らかな肌。鼻を鳴らしてニンジンをねだる表情や、足で地面をかいてアピールするしぐさなど、中村さんの言葉通り、1頭1頭に個性があることを実感しました。「馬は身体は大きいですが、自分の影を見て驚くほど臆病な動物です。馬の近くにいるときは、急な動きや大きな音を出したりしない方が良いでしょう」と中村さん。大きな身体に優しい瞳。穏やかな時間が流れる乗馬クラブで馬と共に過ごす時間は、日頃の疲れをリフレッシュしてくれます。
障害者乗馬
近年注目されている馬に関する活動として、障害者乗馬(乗馬治療)という運動があります。これは障害を持つ人と馬が触れ合うことで、諸機能の発達や回復に効果が報告されているアニマルセラピーの1分野です。
13年前から、全国に先駆けて、障害者と馬のふれあいをサポートしてきた、湯の山乗馬クラブ。 「当初は、まだ障害者乗馬という概念がなかった時代でしたから、障害者の方に乗っていただく馬の選定から始めなければなりませんでした」と同クラブ理事長、樹神俊春さん(54)。「明確な効果を期待して来られる方も多いので、責任や安全性などへの配慮から、障害者乗馬をサポートできない所も多いのが現状です。当クラブでは、悩んでおられる親御さんの交流の場になればとの思いから、毎月第2日曜日に定例会を行い、みんなで楽しく乗馬をしたり、遊ぶ機会を設けています」。
馬にふれて
前述の北勢ライディングファームでは、故障した競走馬や虐待にあった馬の受け入れも行っています。こうした、馬を温かい気持ちで見守り支える多くの人々が、国内の馬文化を守り育てています。
皆さんも次の休日に乗馬クラブを訪ねてみませんか? 馬はきっと優しい目で私たちを迎えてくれるはずです。
多度大社流鏑馬祭
多度大社では11月23日に、平成14年度の流鏑馬祭が行われます。天下太平、国家安寧、五穀豊穣を祈願して行われるこの祭りでは、全力疾走する馬上から70mおきに置かれた的に向け、次々と矢が放たれます。あげ装束を身につけた、弓馬術礼法小笠原流一門の、人馬一体となった妙技を楽しむことができます。
馬主さんにも聞きました
多湖 有希奈さん 乗馬歴6年 愛馬 Candy Boy 「馬は自分が接しただけ何かを返してくれる動物だと思います。何をやっても三日坊主な私が、これだけ続けているのは乗馬だけですね。今年、高知で行われる国体に向けて一緒に頑張っています。」
杉崎 典子さん 乗馬歴3年 愛馬 スターライトアロー 「馬は、犬や猫と同じ様にかわいい動物です。そして乗れるというのがやはり大きな特徴ですね。小さい頃、親におんぶしてもらった時のような心地よさです」
取材協力
北勢ライディングファーム @ 0594 (72) 7655
湯の山乗馬クラブ @ 0593 (94) 3370 多度大社
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