花びらや葉の一枚一枚が、宝石のようにきらめく。樹脂と金属で出来た色とりどりの花々は、ブーケやアクセサリーなどにアレンジされていく。松阪市鎌田町の中井美代子さん(55)がこれまでに仕上げた作品は150点以上。特に好きな作品は、結婚式で花嫁が持つブーケだ。「式場の照明をいっぱいに浴びる時のブーケの美しさは格別です」と話す。
中井さんがジュエリーフラワーに出会ったのは、5年前。45歳の時に夫が他界し、目標を持って生きようと、フラワーアレンジや押し花の勉強をしていた時だった。他の花にはない圧倒的な輝きを持つ花たちに触れることで、より前向きになれたという。以後、ジュエリーフラワーの制作を重ね、さまざまなライセンスを取得した。
制作にはワイヤーや樹脂などの硬い素材を使うので、美しく形作るのが難しい。技術力に磨きをかけるため、今も月に1度、名古屋で開かれる日本ジュエリーフラワー協会主催の定期講習会に参加している。
ウェディングブーケをオーダーした人たちからは、一生の思い出を枯らすことなく手元に置けると大好評だ。「ドレスの写真を結婚式の前に撮る人が多く、日持ちのしない生花では、式当日に別の花になることが。同じ花を持てるということで、ジュエリーフラワーは人気があるようです」事前にウェディングドレスの写真を見せてもらい、ドレスの色に合わせて制作することも。
現在、プリザーブドフラワー(長期保存できるよう生花を加工したもの)と、押し花の教室を開いている。近々、ジュエリーフラワーの教室を開講する予定だ。「好きな作品を、自分の手で作る楽しみを伝えたい。見ているだけで元気になれる花たちです」と中井さん。今後は、ジュエリーフラワーデザイナーの資格取得を目指し、オリジナルな作品を生み出したいと考えている。 |