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四日市市出身の瀬木直貴監督
 
余命半年を宣告された元報道カメラマンを主人公に、「生と死」を描いた映画「Watch with Me〜卒業写真〜」。
三重県では先月上映され、話題を集めました。今回は、監督で四日市市出身の瀬木直貴氏に、同作品についてまた映画製作全般についてお話をうかがいました。

-主人公が過ごすのは、病院ではなくホスピスです。舞台をホスピスにしたのはなぜでしょうか。
  ホスピスでは、残された人生を充実したものにするターミナルケアを重視します。「自分の人生を最後まで生きようとする」とはどういうことなのか。人間の死にざま、生きざまを描きたいという思いが以前からありました。ホスピスでのボランティアなどを経験し、「死は終わりではなく、亡くなった人の思いが受け継がれていくもの」という死の肯定的な側面を考えていたからです。

-映画を製作するにあたっては、様々なご苦労があったかと思います。どのようなことに気を配られたのでしょうか。

  映画をご覧になる方の中には、闘病中の方や、肉親を失くされたばかりの方もいらっしゃいます。そうした方たちが、この映画を観てどう思われるかを常に考えました。だからこそ、リアルであることにこだわりました。ホスピスも実在のもので、空いていたフロアーを使わせてもらいました。

-作品中にはさまざまな仕掛けがあるようです。いくつかお聞かせください。
  映画の中に、いくつかの対立項を配しています。たとえば「自転車と車椅子」。物に限らず、画面の色なども、現代のシーンと回想シーンとでは違いを持たせています。

-今後、どのような作品づくりをされますか?また次回作などについてお聞かせください。

  机の上で考えてプランニングをするのではなく、街に出て地域の人とふれあいながらつくりあげていく。そうした自分なりのスタンスを守る限り、今後も自分らしい映画が作れると思います。次回は今年の暮れから、環境問題をテーマにした映画『KIZUKI』( 仮称)の撮影に入る予定です。
 
【プロフィール】
1963年四日市生まれ。大学を卒業後、プロダクション勤務を経てフリー。2000年映画製作会社ソウルボートプロダクションを設立。監督作に『坂の上のマリア』(01)、『いずれかの森か青き海』(03)など。04年の『千年火』は世界三大映画祭の中で最も歴史のあるベルリン国際映画祭で「見逃してはならない3本」としてマスコミが絶賛した。
 
 
 
松阪の観光再生請け負い人
 
厳しい経済情勢の中、一番打撃を受けているのが観光。ただ、地域の発展のためには、観光は切っても切れないもの。三重県でも同様な事が言える。特に南勢地区は厳しい。だからこそ行政、住民が一体となり街を盛り上げる必要がある。今回は、6月29日に松阪市観光協会新会長に就任した紀平泰三さん(63)に松阪の観光のあり方などを聞いてみた。

-会長就任の感想は。
  今まで、市議の立場で考えてきたが、いざ逆の立場になるとまったく違う。いままで以上に厳しい現実を目の当たりにしている。行政との連携を密にしながら、何とか松阪市の観光を立て直さないとあかんなあと思う。任期の2年間を頑張りたい。

-現在の松阪市の観光についてどう思うか。
  非常に後進的である。商都・松阪としては十分役割を果たしていると思うが、観光は伊勢や津に遅れを取っている。約17万人都市だが、いざ観光に関して言えば、閑古鳥が鳴いている。

-観光PRで不足している点は。

  松阪には松阪牛や本居宣長、御城番屋敷など、観光資源は豊富。しかしながらPRの仕方がまずい。さらに言えばインフラ整備が遅れている。これでは観光の活性化につながらない。例えば、観光客の宿泊施設や観光バスの止まれる場所が少ないことなど。

-観光客が多く来てもらうために必要なことは。

  最低でも3時間は滞在できる観光施設や場所を設けなければいけない。あとは、おもてなしの精神を全面に押し出していくことですかね。

-今後、会長が中心となり取り組んでいくことは。

  まずは組織の強化。現在、199人の会員はいるが9割以上が旧松阪市民。何とかほかの旧4町(三雲、嬉野、飯南、飯高)の会員を増やしていきたい。そして次に環境と観光に力を入れていくべきだ。さらには若者たちに現在の松阪観光の改善点についてフリートークしてもらい、出てきた事項を実行していくことも考えています。
【プロフィール】
1944年5月20日生まれ。松阪市小片野町在住。松阪高校、関西大学工学部卒業。卒業後はトヨタ関連会社や日本土建などに就職。32歳の時に元衆院議員・田村元氏の秘書として18年間務めた。その後、松阪市議として3期10年間、市民のために尽くした。現在は大石公民館長。
 
 
 

お店で個性を表現

 
新年度が始まり、新しい環境での生活が始まった人も多いのではないでしょうか ? 自分の夢に向かって歩き始めた人、少し戸惑っている人、思いはそれぞれ。今回は夢をカタチにした人に話を聞いてみました。

 津市長岡町のコネクションビル2階の愛犬グッズのお店「ホーキンス」の店長・森岡久美子さん。自分の個性を表現したというお店には、自らがデザインした愛犬用の服も並ぶ。

-いつからお店を始めたいと考えていたのですか?
  私の場合、いつからとかはなかったんです。主人が獣医をしている動物病院の2階のスペースを有効利用しようと考え、ペットフードに関する講習会などに利用していました。そこに来るお客様から「こんなのものがほしい」という声が掛かることが多くなってきて。お客様の要望にお応えしたり、自分が「これがいい ! 」と思えるものを集めていたら、ひとつの形にしてみたいという気持ちが強くなり、病院の2階にお店を出すことにしました。その場所で2年間営業しました。

-その2年間で得たものは?
  なんといってもW人との出会いWが一番大きいですね。それは嬉しいこともあり、試練であることも。本当にいろんな人に支えられていることを実感しています。笑うこともあれば傷つくこともありましたね。

-お店をしていく上で自分自身が心がけていることはなんですか?
  お客様に一番のものを提供するために、常に自分のアンテナを高く持つということですね。流行に自分の感覚を合わせる努力が必要。いろんなものに興味を持ち、車の雑誌や男性のファッション誌も読んで、いろんなものを吸収しようと心がけています。
  個性を全面に出しているお店なので初めてご来店される方が、一歩足を踏み入れたときに「あっ、ここは居心地がいいな」と思ってもらえるように工夫を重ねています。

-現在の場所へお店を移店されたのはいつですか?
  昨年11月です。これもきっかけは出会いでした。2年間の間に何度かやめようと思うこともありました。そのときに私の肩を抱き、「頑張ろうよ」と励ましてくれたのが、今お店をしているビルのオーナーです。そのオーナーが「人に物を売るだけじゃなくて、夢や希望や本当にいいものを売ろう。それをひとつの形にするからおいでよ」って声をかけてくれたんです。昨年11月のオープン以来、お店の中で「私」という個性を、商品であったり、ディスプレイの中で表現しています。

-自分がデザインした服が、初めて売れたときはいかがでしたか?
  それはもう、うれしかったですね。今でも覚えています。
  お客様から「これかわいいね」とか「うちの子がかわいくみえる」と、いわれると涙が出るくらいうれしいですね。

-今後はどのような展開をお考えですか?
  私はきれいなもの、ステキなものが大好きなんです。婦人用のアクセサリーや作家さんの手作りのものを販売していく、決して愛犬用だけではなく、飼い主の方にも W小さなぜいたくWを楽しんでもらえるようなお店にしていきたいですね。

 
 
 
職業生かしボランティア
 
社会のために、何か自分にできることはないか-そんな思いから、ボランティア活動に参加する人が増えてきました。でも参加はしたいけれど、どんな形で始めれば良いのか分からないという人も多いようです。今回は、自分の職業を生かし10年に渡りチャリティーマラソンの支援をしている人に話を聞いてみました。

  松阪市下村町の「おおたクリニック」院長、太田正隆さん(59)。太田さんがサポートを続けている「テリーフォックスラン」は今年で13回を数え、先月無事閉幕した。今年4月1日には「がん対策基本法」が施行され、先月30日、同法を受けて国が基本計画案をまとめた。がん対策への関心が高まる中、来年以降の活動にも期待が寄せられている。

-「テリーフォックスラン」を支援しようと思ったのはなぜですか?
このチャリティーマラソンは、がんで右足を失いながらも義足でカナダ横断をしながらがん研究資金の寄付を呼びかけた、カナダ人テリーフォックスさんの遺志を継ごうというもの。医師として、がんについての正しい知識を持つことの大切さを、多くの人に知らせたいという気持ちからです。
具体的には、どのようなことを呼びかけるのですか?
がんの予防と検診の推奨、がん患者の支援です。マラソンの中継点など、人が集まる場所で説明をしたり、走りながらビラを配って呼びかけたりしています。

- ランに参加する人からはどんな感想が聞かれるのでしょうか。
9日間で200キロ走る人や100メートルだけ走る人、中にはがんを克服した人や義足でランに参加している人もおられますが、どなたも「いい汗をかいた」と言われます。ひとつの目標をもって走る、ということがそうした感想につながっているのではないでしょうか。

- 個人として、ランを通じて訴えたいことは何でしょうか。
がんにかかっても、手術をしても、人間は強く生きていけるのだということを知ってもらいたいと思います。また、予防についてもしっかりとした認識を持ち、症状がなくても定期的に検診を受けて早めにガンを発見することを、特に繰り返し呼びかけたいです。

- 今後の目標はどのようなことですか?

これからも毎年「テリーフォックスラン」は続けていきます。一人でも多くの参加者を増やしていきたいと思います。開催初期は、松阪市だけでしたが、回を重ねるごとに他県にも活動の輪を広げてきました。今後もたくさんの地域での開催が実現できるよう、地道に種を蒔いていきたいと考えています。
 
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