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以前知り合った県食肉事業協同組合連合会(清水利一会長)から、「情報交換会を開くので、消費者の立場で参加してみませんか」と案内をもらった。食肉小売機能高度化推進事業の一環で、行政、生産者、事業者(販売者)、消費者が本音で話し合うのが目的だそうだ。特に問題意識を持っているわけでないが、好奇心は人一倍。思い切って参加してみた。 (ライター・菅原潤子)
■ ポジティブリスト?
県農水産商工部の松下規明主幹、松阪食肉衛生検査所の村田耕一郎所長、牧場主の谷岡健次郎さん、県消費者団体連絡協議会の植村静子さんなど二十人が、伊勢市西豊浜町の株式会社ぎゅーとら本社の会議室に集まった。
松下さんから昨年5月に制定された「ポジティブリスト」についての情報提供を受け、質疑応答が続く。私は聞きなれない言葉に耳をそばだてた。
ポジティブリスト制度とは、基準が設定されていない農薬などが人の健康を損なうおそれがないとして厚生労働大臣が定めた量以上含まれる食品の流通を原則的に禁止する制度。
■ ピンと来ない
例えばAという農薬は、通常大豆には使用しないので残留基準値が定まっていない。そのため以前は、大豆にAが残留していても販売は禁止されなかった。しかし、同制度の導入により、そのような場合も、0・01ppmを超えていたら規制できることになった。つまり、消費者にとっては安全が高まり、生産者にとってはより注意が必要になったわけだ。
思わず生産者から「そんな細かい数字を言われてもピンと来ない」と不安そうな発言も飛び出した。が、「規定の使用量を守れば問題は起きません。この半年で指摘された違反は主に輸入品でした」と説明された。
■ 四者が協力
その後、話題は「牛肉」へ。精肉業者から「牛個体識別番号を控えていく客はほとんどいない。手間ばかりがかかり、手ごたえがない」と嘆きが出たが、すぐに消費者側が「実際に検索しなくても、安心感が与えられる」と、その意義を認めた。
また「一番強い立場は、店や商品を選べる消費者では?」との問いかけには「安心できるものを生産者が作り、行政がそれを検査、確認し、販売者が良心的に提供する。そして消費者も勉強する。つまり四者が協力して初めて、食の安全が得られる」との発言があり、一同納得だった。
四者それぞれの熱意に触れた帰路、スーパーの肉売り場で、「牛個体識別番号」をマジマジと眺め、一度検索してみよう、そして他の食品選びにもこだわろうと思った。
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