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思い出話に爆笑も
毎年命日前後に「飯高オーヅ会」が開催 松阪・飯高町
日本映画界の巨匠、小津安二郎監督が青春時代を過ごした松阪市。同市飯高町での代用教員時代の教え子らが結成した「飯高オーヅ会」(村瀬登会長、三十人)は、監督の誕生日で命日でもある12月12日前後に「オーヅ先生を偲ぶ集い」を開いている。この集いに初めて参加した。(ライター・菅原潤子)
全国から200人が参加
午前9時、松阪駅前から2台のバスが出発。私以外はほとんど常連客のようだ。約1時間後、市飯高老人福祉センターに到着。2階の集会室は既に、ほぼ満席。全国から約二百人が参加しているという。慌てて席に着くと、間もなく映画「お早よう」の上映が始まった。ユーモアあふれる内容に何度も笑い声が起きる。
上映後、初代会長・故柳瀬才治さんの娘の岡本美夜さん(63)に「記念資料室」を案内して頂く。監督ゆかりの品々と同集いの記録が所狭しと並べられている。「この辺の方言で、『おーづ』と伸びるのが監督の愛称となり、会の名前にも」という説明や「田舎のおじさん、おばさんが手づくりでやっているんですよ」という言葉に心が温かくなる。
ゆかりの人が座談会を
午前の部より観客が増え、立ち見まで出る中、午後の部が始まった。「級友へ宛てた監督の手紙」を女優中井貴惠さんが朗読。よく通る声に皆聞き入った。続いて「とっておきの裏話」と題した座談会。ゲストは、監督の私設秘書ともいわれた佐田啓二夫人の中井麻素子さん、貴惠さん、俳優の三上眞一郎さん、監督の義妹小津ハマさん、姪の亜紀子さん。
麻素子さんの「一緒に洋画を観ると、『普通の客であるお前の意見が聞きたい』と言われた」という話にはため息がもれ、孫のようにかわいがられた当時5歳の貴惠さんの「スーダラ節を歌って踊る変なおじさんだと思っていた」という思い出話には爆笑が起こった。
人と人とのつながりが魅力
大盛況の中、会はお開きに。山形の渡部直人さん(41)は「色々な映画を観てきたが、最後に行き着いたのが小津作品だった」、福岡の田坂憲二さん(54)は「人と人とのつながりが小津映画、小津監督の魅力」と話した。
バスに乗る前に再度訪れた資料室で、朗読で紹介された級友の息子である東京都の奥山純さん(64)を見かけた。記念の品の数々に「本当に濃密な付き合いをしていたんですねぇ」と感慨深げだった。
午後3時過ぎ。同会の皆さんの尽力に感謝し同町を後にした。「来年もまた」と思いながら……。
「記念資料室」は毎週土、日に観覧可能。
問い合わせは、同センターTEL0598(46)1315まで。
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