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昨年から「ドラえもん」役に
長寿テレビ番組「ドラえもん」(テレビ朝日系毎週金曜午後7時放映)の主役、ドラえもんに昨年4月抜擢された三重県伊賀市出身の声優、水田わさびさん(32)。中学の卒業文集に「将来は声優に」と書いた夢を胸に高校卒業後、単身上京。下積み生活を経て30歳でつかんだ大役に賭ける思いを、所属する賢プロダクション事務所(東京都渋谷区)でインタビューした。
-昨年4月からドラえもんに抜擢されましたね。
わさび 何の役の試験だか知らされないまま六百九十人もの声優がオーディションの一次審査を受けました。受験チャンスが与えられただけでもラッキーだと思っていましたが、4次試験が終わった日に「あなたに決まりました」と言われ、何が何だか分からなくて。その後1か月間は口止め期間で、家族にも言えず、不安と喜びが入り交ざり本当に辛かったですね。でも公表日には祝福メールと電話が鳴り止まず、徐々に実感が湧いてきました。
-声優を目指すようになったのは?
わさび 中学時代、テレビアニメの「ドラゴンボール」にはまり、声の仕事があることを知り関心を持つようになりました。県立名張桔梗丘高校3年の進路決定時に声優を目指すことを決め、クラスのみんなが受験勉強に励んでいる最中、バイトに没頭して上京資金を貯めました。両親は上京に強く反対していましたが、「だめだったら4年後に帰る」という約束で、私の頑固さに折れてくれました。
-それが3年目にデビューできた。
わさび 声優や演劇の学校に行ったわけではないのですが、劇団「すごろく」(緒方賢一座長)に入団して舞台活動とバイトに明け暮れ、21歳でアニメ映画「トイレの花子さん」の上岡山大介役で声優デビュー。でも、仕事量は一定せず、数年前までは声優と劇団の仕事とバイトに追われていました。
家族は夫と5歳になる娘の三人です。仕事優先ながら、時間の許す限りごく普通ののんびりとした生活をしています。
-お母さんは「ドラえもん」だということを知っていますか?
わさび 娘には母親の声だと言っていないんですが、気づいているかも。放映時間にはいつも仕事があるので、娘と一緒にビデオで鑑賞しています。子どもの笑うところが自分と違うので、「ハー?」と参考になりますね。
-ご自身はどんな子ども時代でしたか?
わさび 近所の子どもたちと遊び回っていましたね。山に基地を作ったり、自転車で探検に出かけたり。父親の影響もあって大の広島カープファン。中・高校時代はソフトボール部一筋。やりたいことはやり通すタイプなので、学校も部活も、小学校から高校まで無遅刻、無早退、無欠席で通しました。
-芸名は故郷にちなんでと聞いています。
わさび 清流のある自宅の庭に自生していたわさびにちなんで緒方座長が命名してくれました。母が作るわさびの佃煮が大好物で、故郷の味です。
-夢はどうしたら実現するのでしょう。
わさび 誰かに反対されたからと言って夢を追いかけるのを止めたり、止めたことを他人のせいにするのは本当の夢ではないと思います。私は自分のやりたいことを他人に言うことによって、自分にプレッシャーを与えるようにしています。
でも、やっていることが自分にとって苦痛になったら止め時だと思いますね。途中で止めるのも勇気です。私は人にせりふで伝えなければいけない仕事なのに、それが苦痛でやっているようでは伝えられませんから。
今後の夢は声優も舞台の仕事も幅広い役を演じていけるようになることです。
水田さんが声優を務める「ドラえもん」は大晦日午後6時からテレビ朝日系で生放送される。
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