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長かった夏もやっと終わり、朝夕がめっきり涼しくなった。
野には赤トンボが群れ、ハギの花が咲き乱れている。
田んぼでは米の収穫も始まり、山のクリやカキも色づき始め、まさに実りの秋真っ盛り。
「秋の味」を求めて、歩いてみた。
自然食品の王様「自然生」
松阪市の専門店「本居庵」
ちょうど今ごろ、雑木林の中をよく見ると、黄色く色づいた長細いハート形の葉を見つけることができる。葉の付いているツルを下にたどっていくと地中に自然生(じねんじょ=山芋)が眠っている。大きなものは長さ1mほどあり、これを掘り出す作業はしんどいが、芋を折ることなくそのままの形で掘り出せたときは実に気持ちがいい。
自然生は自然林などに自生し、まさに自然食品の王様的存在。この自然生の専門店「本居庵」(加納達司店長)が松阪市殿町の松阪城跡と本居の宮の間にあり、食通などでにぎわっている。
おすすめのメニューは「麦とろ御膳」(1600円)=写真。おひつに入った麦ご飯、すりたてのとろろ汁、自然生のかば焼き、自然生の寄せ豆腐、むかごの甘みそ和え、漬け物、みそ汁が付いてくる。すり鉢に入ったとろろ汁を麦ご飯にかけて食べると美味しく、ご飯のお代わりは何杯でも自由という。
このほか「麦飯ととろろ汁」(950円)、自然生のお好み焼き「自然焼き」(小・700円)、「自然生のかば焼き」(900円)、とろろそば(1000円)などの単品や「宣長御膳」(3000円)、四五百御膳(5000)円などのコース料理もある。また、自然生で作った珍しい焼酎「天嵐坊」(一杯500円)も味わうことができる。
店長の加納さん(40)は東京の「四川飯店」に八年間務めた本格的な料理人。「自然生は一本一本味が違うので、だしの濃さや量で微妙な調整をしています」と、その難しさを語っている。
営業時間は午前11時から午後7時30分。定休日は月曜。問い合わせは同庵=電話0598(22)1283=まで。
秋の味覚をふんだんに使った創作和菓子
四日市市の「夢菓子工房ことよ」
季節の旬の食材を使った創作和菓子で人気の四日市市西日野町の「夢菓子工房ことよ」。これからの季節は芋・栗・柿など秋の味覚を使った商品を販売。
鹿児島県産の紫芋を使った「芋ないろ」(1パック630円)は紫芋・あんこ・米粉を混ぜ合わせ、その中に四角く切った芋を入れた逸品。柔らかく、口の中に芋の甘みが広がる。その他芋を使った和菓子に、同じく紫芋を使った金つば「紫芋金つば」(1個168円)、芋ようかんを卵黄と生クリームで洋風にアレンジした「芋こがね」(1個158円)がある。
熊本県産の栗を使った「栗きんとん」(1個179円)も、素材を生かした上品な逸品。秋が深まり、おいしい柿が出回る頃には、白あんに柿を練り込んだ「柿麩まんじゅう」なども販売される。
同店の代表取締役・岡本伸治さん(30)=写真=は数々のコンテストで入賞経験を持ち、人気番組「TVチャンピオン」にも出場した和菓子職人。「旬の素材を使うと、職人の技を出すまでもなく、本当においしい和菓子が出来上がります。素材へ手を加え過ぎないことを大切にしています」と岡本さん。
同店は現在新店舗建設中で、仮店舗の隣に来月19日リニューアルオープン。ギャラリーを併設した落ち着いた雰囲気の店舗になる。10月19・20日はオープン記念セールを行う。
同店の営業時間は午前8時から午後6時30分。火曜日定休。問い合わせは同店=電話0593(22)1226=まで。
カキ狩り、イモ掘り、ミカン狩り
多度町の「柿農園」
多度町観光協会は10月18日から11月中旬まで、「秋の味覚を食べほうだい!」と銘打って柿狩り・ミカン狩りを開催する。毎年この季節に開催され、県内外から訪れる来訪者に好評を得ている同町の果物狩り。自然に囲まれた多度山麓で、秋の味覚の収穫を思う存分楽しむことができる。
ミカン狩りと比べて利用する人の数もそれほど多くない柿狩りは、正に今からが旬。同町の柿農園で育てられている「富有柿」は、糖度が高くジューシーな味わい。別料金で収穫した果物を持ち帰ることもできる。
「多度山麓での柿狩り・ミカン狩りをお楽しみ下さい」(同町観光協会)。料金はミカン狩りが大人1200円、子ども600円、幼児400円、団体30人以上1080円。柿狩りは大人800円、子ども500円、幼児400円、団体30人以上720円。
またミカン園・柿園から車で数分の「アイリスパークみぞの」では、11月23日まで芋掘り園も開園中。一般800円、団体700円で収穫を楽しむことができる。
問い合わせは多度町観光協会=電話0594(48)2702=まで。
日光をたっぷり浴びた栗をその場で味わえる
白山町の「岩脇栗農園」
一志郡白山町にある「岩脇観光栗農園」では今年も栗狩りが始まった。約1万5000平方rもある広大な敷地で栗狩りができるとあって、休日は県外からも旬の味覚を求めて多くの観光客がつめかける。
今年は特に多くの栗がなり、味も絶品。6種類ある品種の全てが、それぞれの持つ旨味を最大に引き出している。同農園の代表、岩脇恒夫さんも味と大きさに自信を見せる。これからは有磨、石鎚、岸根などの品種が食べ頃を迎えるが、現段階ですでに通常の栗の倍以上の大きさになっている。
県内でも随一の栗を誇ることができるのは、同農園独自の植木方法にある。それは正方形の農園に、どこから見ても一直線になるように栗の木を植えるというものだ。こうすることによって、日光がどの木にもまんべんなく当たり、よりずっしりとした重みと甘みを持つ栗に育つ。日光をたっぷり浴びた栗は、採ったその場で大きな釜戸でゆでて食べることができるので、スプーン要持参。
狩り期間は10月24日頃まで。開園時間は10時から15時。料金は平日1300円、土日祝祭日1500円(栗1ntお土産付)。問い合わせは同園=電話059(262)3201=まで。
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