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松阪市茅原町の住民グループが、ホタルが乱舞する山里の風情を取り戻そうと5年前から河川浄化やゲンジホタルの幼虫の放流を行い、毎年開かれるホタル観察会は大勢の参加者でにぎわっている。今年は幼虫の飼育がまくいかず、放流ができなかったことから、観察会の開催が危ぶまれているが、「川に自然のホタルが育っていれば飛ぶ姿が見られるのでは」と活動の成果に期待が集まっている。
ホタルの里づくり活動を行っているのは、主に自治会長の中村明さん(71)、会長代理の上坂貢さん(67)、高橋清さん(66)、角谷吉久さん(65)の4人。いずれも企業や公務員を定年退職し、地域のために役立ちたいとの思いから活動を開始した。
きっかけは5年前。茅広江公民館の館長から、「昔のようにホタルがたくさん見られるようにならないか」と相談を持ちかけられたことから。
まず、ホタルに詳しい同市の久保保育園の大西進園長を訪ねて勉強し、当地区を流れる櫛田川の支流の太田奥川にホタルの幼虫のエサになるカワニナを放流。
次にホタルを捕獲して水苔の中に卵を産ませ、孵化させてプラスチックの水槽で飼育。翌年の3月に3mほどの大きさに育った幼虫を、太田奥川に放流した。
ホタルが生息するには、川底に砂がありきれいな水が流れていることが条件となり、このため川の掃除や水質浄化も大切な仕事。森林ボランティアの「ぽんぽこ山」も協力して、炭を入れた多孔性コンクリートの浄化ボックスを設置するなど、2個所に浄化施設も造った。
昨年は特にホタルの幼虫の飼育がうまくいき、3月に地元の小学生の総合学習として約400匹を放流、6月の観察会には小学生や一般の人たち約200人が参加し、大盛況だった。
しかし、今年は2月に幼虫がほとんど死んでしまって、放流ができなかった。幼虫の飼育を担当している上坂さんは「毎年同じようにしていてもうまくいく年と行かない年がある。自然が相手なので、難しい」と嘆く。
ホタルの産卵から孵化まではそれほど難しくはないが、幼虫になってからが管理が大変という。孵化したばかりの小さな幼虫には、カワニナをすりつぶして与えなければならず、毎日水の交換も欠かせない。
今年の幼虫がうまく育たなかった原因ははっきり分かっていないが、濁った川の水を入れたため、容器の砂の上に泥がたまり、酸欠状態になったのではないかと推測。
これまで容器で飼っていた方法を改め、川から水を引き込める池を造り、生き残っていた30匹ほどの幼虫を移して飼育を続行。「うまくいけば、今年からこの中で育てたい」と新しい飼育法に意欲を燃やしている。
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