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地方都市では郊外型の大型店舗などの出店が相次ぐなどして、商店街の衰退が叫ばれて久しい。県内も例外ではなく、多くの商店街が頭を悩ませている。そんな中、高齢化と空洞化の進む伊勢市高柳商店街に、福祉と介護の観点から商店街を活性化させようと「高柳ケアセンター」が先月オープンした。
現在、伊勢市内の商店街近隣地区は、住民の65歳以上の高齢率が30%を超えている。全国平均が20%であることを考えると、非常に高い数値だ。高齢者にとって商店街は生活必需品の供給の場であるが、商店主自体が高齢化しているのも現状だ。その対策として、同商店街振興組合は市の「中心商店街テナント確保支援事業」の支援を受け、同市で訪問介護事業を行う株式会社「森伸」の整備による「高柳ケアセンター」を作った。
同商店街振興組合の橘正志理事長(51)は「よく、どこの商店街も『何をすれば活性化につながるのか分からない』という意見を聞きます。私たち組合では、伊勢という地域の歴史と特色を考え、昨年から『たかやなぎ商店街まるごと博物館』として、商店街の店一軒一軒に、その店に因んだ展示を行っています。それに続き、今回、深刻な高齢化への対策としてケアセンターも完成しました。商店街に買い物に来てくれたお客様と商店主の憩いの場として機能してほしい」と語る。
空き店舗を改装した同センターには現在、商店街を中心に20〜30人が利用している。利用者はケアセンター職員により、商店街での買い物等の同行外出、個別入浴、リクリエーション、鍼灸・按摩などの支援を受けられる。設備も充実しており、車椅子のまま入浴できる浴室、ユニバーサルデザインを取り入れた椅子や机など、高齢者が安心して過ごせる設計となっている。
「森伸」の森下真二代表取締役(36)は「正直、商店街への出店へは悩みました。何度もこの商店街に足を運び、振興組合の方々の話をうかがっているうちに、他にはない活性化への本気の熱意が伝わってきました。私共は高齢者・要介護者一人一人のライフスタイルを尊重した介護支援を行っています。『同情』ではなく『共感』できる介護をめざして、今後も地域福祉に貢献し『人に優しい商店街づくり』の一端を担っていきたいと思っています」と語る。
その他、同商店街では空きテナントを利用したチャレンジショップやインターネットを利用したショッピングモールも計画している。問い合わせは同商店街振興組合事務所=電話0596(28)1101=まで。
【写真キャプション】
上:センターの前に立つ橘さん(中央)と森下さん(右)
中:職員と昼食をとるお年寄りたち
下:車椅子で利用できる最新の入浴設備
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