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「東京物語」「秋刀魚の味」など、日本映画の黄金時代に数々の映画を世に送り出し、没後も世界的な映画監督として名高い小津安二郎(1903年〜1963年)。今年は青春時代を三重で過ごした小津安二郎の生誕100年目。それを記念して6月14日から22日まで、三重で初めての本格的映画祭となる「三重映画フェスタ2003」が三重県総合文化センターで行われます。この映画祭について実行委員会事務局の田中忍さん(44)に聞きました。
―田中さんは小津安二郎の大ファンということですが、その魅力はどういうところにあるのでしょうか。
最初に見た小津映画は「晩春」でした。そのころ学生だった私は「不思議な映画だな」くらいの印象しかありませんでしたが、心にずっと残りました。「東京物語」はもう5、6回は見ていますが、作品全般に潜む「なつかしさ」をいつも感じ、見るたびに作品に対する印象が違います。それが名作たる所以だと思います。
―田中さんはその「小津好き」が高じて、「全国小津安二郎ネットワーク会議」で事務局長をされているそうですが。
小津安二郎の命日でもある平成12年12月12日に、小津監督にゆかりのある方を中心に設立し、今では全国に160名以上の方が会員登録されています。全国の小津ファンにむけて会報を送ったり、各地で行われる映画祭に参加したりと、小津映画を愛して止まない会員との交流を行っています。
―この映画祭のプレイベントとして、既に様々な催しを行っていますね。
昨年の6月と9月の2回に分けて、公開勉強会として小津映画の上映や映画祭の全容説明などを行ってきました。今月29日にはプレイベントの3回目として、元・小津の助監督、篠田正浩監督の最新作にして最後の作品「スパイ・ゾルゲ」を先行上映します。地元の多くの映画ファンやボランティアの方々の協力もあって、映画祭本番に向け、準備を行っています。
―最後に、この映画祭への「思い」を一言。
県内では最近、三重と映画のかかわりを深めるきっかけつくりとして「伊勢志摩フィルムコミッション」「みえシネマアーカイブ」が発足し、映画の情報を地方から発信しようという試みも活発になっています。また、近日全国上映予定の映画「いずれの森か青き海」は四日市でロケを行うなど、三重と映画の新しい動きもあり、嬉しく思っています。今回の映画祭を通して、三重と映画の現在・過去・未来について幅広い年齢の方から多くの意見が集まることを期待しています。映画祭は前夜祭を含め9日間、小津映画5作品を含む全23作が上映されます。この機会に映画が好きな方、そうでない方も少しの時間でも楽しみながら参加していただきたいと思っています。
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