|
この取り組みの事業主体はグリーンハウス協同組合。平成3年にイシカワキカイなど、この地域の異業種企業5社で設立して有機質土壌・堆肥の製造・販売や堆肥化プラントの設計・施工などを手掛けている。平成8年には病虫害の原因となる土壌病害を防ぎ無農薬・省農薬栽培が可能な菌体肥料と、高速発酵分解タイプ生ごみ処理機「グリーンサポート」を開発した。
ただ、いい堆肥をつくるには家庭の生ごみだけでは成分的にも不十分であることが判明。事業所から排出される農業・畜産・漁業・食品など産業廃棄物も混ぜてつくる必要性を痛感した。それには地域を巻き込んで取り組まなければ成功しないことも分かり、その社会システムづくりと核となる地域センターの必要性を訴え続けてきた。
これら一連の取り組みに安濃町が賛同。循環型社会の構築に向けて、平成13年度から協働して生ごみ堆肥化実証実験を開始した。町有地に生ごみ堆肥化実証プラントを建設し、新たに開発した発酵パレットの実験を積み重ねている。家庭から出る生ごみを集めるために、町内の小学校4校・中学校1校と内多地区には生ごみ処理機を設置。平尾・清水ヶ丘両自治会にはリサイクルカートも備えて地域ぐるみで対応している。
2年間の実証実験によりほぼ事業化のメドが立ったことから、このほど本格的な稼働へ踏み切ることになった。安濃工業団地内に今年10月着工する「パレット式たい肥センター安濃」は長さ100b以上、高さ15b以上の大規模な工場になる。その工場には鋼鉄製の発酵パレットを2000個備える。地域内の有機廃棄物を日量30トン受け入れて良質な堆肥を生産する。
パレットは縦・横が各1・58b、高さが1b。約半年間かけて1個で約500`の堆肥をつくる。まず水分調整しながら何回かパレットを反転させ、7週間かけて発酵を促す。その後、温度を75度までに上げて10日間発酵させる。更に
〜150日かけて熟成し完全に分解発酵させてつくり上げる。じっくり半年間かけてつくった堆肥は高密度に菌体化し、水に漬けても腐敗せず抗菌力が抜群。この堆肥を使えば無農薬・減農薬栽培ができ、味もよい農産物ができるという。
パレット式たい肥センター安濃は来年7月に稼働予定。グリーンハウス協同組合が運営母体となって周辺市町村の協力も得る予定。地域循環型の社会構築と併せて、この堆肥を使って「おいしくて安全な農産物のブランド品を生み出したい」(石川理事長)という。問い合わせは同協同組合=電話059(268)3425、所在地・安濃町阿部232・1=まで。
【写真】上から、発酵パレット実証プラント、内多地区の生ごみ集積所、出来上がった堆肥
|