経ヶ峯山麓の「陶芸郷」をめぐる
|
|
安濃町や三郷村周辺にまたがる経ヶ峯麓は、古墳時代から陶芸が盛んな地域だった。今でも全国各地で修行した陶芸家たちが、この地に窯を開き、個性あふれる創作活動を行っている。早春の香り漂う里山の「陶芸卿」を訪ねてみた。
|
薪で焚く「穴窯」が静かにたたずむ
草生窯
|
|
安濃町中川にある「草生窯」(くさわがま)は地元出身の前田憲生さん(56)が開いた。前田さんは20代のころ、津市内の画廊で陶器の作品を見て陶芸に興味を持ち、仕事を辞めて沖縄の民芸陶器の窯元に師事。その後、津市の阿漕焼窯元に師事し独立、故郷に開窯した。
いくつもの建物に分かれて設置されているガス窯や電気窯の窯場周辺には、乾燥中で本焼きを待つさまざまな形の器が整然と並ぶ。「『美術品』としての器よりは、日常生活の中で使用する『普段使い』の器をつくっています。器を買っていただいたお客様に『使いやすい』と喜んでもらえた時が私もうれしい」と笑顔で話す前田さん。毎週土・日曜には陶芸教室を行っており、地域の学校などからも陶芸教室の依頼がある。
器の絵付けは美術大学で絵を学んだ妻の充子さんの担当。夫婦2人の感性が合わさり、器が出来上がる。窯場の一番奥には「穴窯」(登り窯)があり、春と秋の2回、火が入る。「薪を使うこの窯は、一度火を入れると4日間焚き続けます。冬の間に良い釉薬のでる松の木を薪割りし、春の窯入れに備えます」と語る前田さんの眼差しからは、土と炎の真剣勝負である創作活動の様子が思い浮かぶ。
毎年春と秋には、この「穴窯」で焼いた作品の展示会を行う。壷や鉢など、注文に応じた作品作りや陶芸体験も随時受け付けている(要電話予約)。問い合わせは草生窯=059(268)3373=まで。
「土に対する真剣な眼差しが光る」
|
緑に囲まれた陶芸空間
舟山窯
|
|
美里村には斉藤仁さん(45)の「舟山窯」(ふなやまがま)がある。
画廊を経営している父の関係で、昔から美術が身近な存在であった斉藤さん。焼き物に自然と興味を持ち、 歳の時から伊賀や白山町の窯元で修業後、
歳で独立、この舟山窯を開いた。
「器は絵画でいう『額』にあたると思います。料理や花を引き立てる役割も大切だと思います」と斎藤さん。「まちかど博物館」にも登録されている作品の展示室には、斉藤さん作の織部焼や黄瀬戸など、様々な作品が並ぶ。「土と釉薬とのバランスや焼く温度など、組み合わせは無限にあるので、毎回気を遣いながらの作陶です」。
窯場は山に囲まれた自然豊かな環境。春は桜が咲き、秋は紅葉が美しい。
「この環境に惹かれて、名古屋など遠方からここへ何度も来られ、一日中ゆっくしていかれるお客様もみえます。昨年春には『お花見コンサート』も開催し、みなさんに楽しんでもらえました」。しかし最近、近くの山で土砂の採掘工事が始まり、騒音や周辺の環境にも変化が出てきたことが心配だそうだ。「ゆっくりと作品に向き合い、ひっそりと暮らしたい」。
作陶の合間に油絵も描く斉藤さん。窯場で飼っている猫をモチーフに荒々しいタッチで描いている。舟山さんは「器も絵も同じ『アート』としてとらえたい」と語る。一昨年のニューヨークの同時多発テロを主題とした器『グラウンド・ゼロ』も目を惹く。「アートを通してうったえるものを世に問いたい」。
春と秋には展示会を開催。問い合わせは舟山窯=059(279)3412=まで。
「自作の前の斎藤さん」
|
竜合窯
|
|
安濃町中川には川喜田敦さん(64)が開いた「竜合窯」(りゅうごうがま)もある。
百五銀行頭取でありながら、禅や茶の湯など多種多様な才能を発揮した陶芸家、川喜田半泥子の孫にあたる敦さんは、その意志を継ぐ作陶を行っている。
「私は、焼き物は『工芸』ではないと思っています。デザイン的・技術的な面に走らずに、生命感・存在感のある『命の宿った』焼き物を追求しています」と川喜田さん。語りかける言葉の一つ一つにも、祖父・半泥子の意志が感じられる。
39歳から作陶を始めた川喜田さん。20代のころからずっと陶芸に興味をもちながら、奈良県で林業の経営などを行ってきた。しかし、やはり陶芸への思いは消えず、安濃町に開窯し作陶に専念する毎日を送っている。
「『命の宿った』焼き物とは、『スッと』自然に手が伸び、毎日使いたくなるものだと思います」と自作の前で静かに話す川喜田さん。土や釉薬など、すべての材料は身近な自然にあるものから調合している。「一つとして同じものはできません」。
また川喜田さんは半泥子に関する執筆活動も精力的に行っており、最近では「半泥子と楽山堂」を出版。今後も半泥子とその作品をテーマとした執筆活動を続けていく。
伝統的な焼き物ばかりでなく、2つの陶器を組み合わせることによって色々な表情を見せる作品など、現代的なオブジェも魅力が溢れる。「作品が生き生きとしていることが大切。音楽や絵画など他の芸術も、人間もすべて同じです」。
窯場は基本的に非公開。
|
三重データ通信
春のキャンペーン実施
|
|
津市丸之内の三重データ通信株式会社は、今月1日から「ブロードバンド春のま〜るとくキャンペーン」を開始した。
このキャンペーンは、4月30日までの期間に『フレッツADSL』、『Bフレッツ』をNTT西日本への申し込みと合わせて入会した人を対象として行われるもの。対象者には、3カ月間の接続料金無料サービス、1万円の商品券プレゼント、ADSLモデム無料プレゼントなどのサービスが提供される。
詳細の問い合わせは三重データ通信=電話059(223)1818=まで。
|
ダンス&ミュージックパーティー
30日に松阪のケニーで
|
|
松阪市上川町2701のレストラン&ミュージックスクール「ケニー」(塚本紘一郎さん経営)は、30日午後5時から、生演奏による「ダンス&ミュージックパーティー」を開催する。
午後5時オープン、同6時からダンス曲のBGM、同7時から塚本紘一郎とサクソフォンオーケストラが約30曲のダンスミュージックを生演奏する。チケット(1ドリンク付き)は前売り2500円、当日3000円。
問い合わせはケニー=電話0598(28)6380=まで。
|
全館春のグランドフェスティバル
=津松菱=
|
|
「津松菱」(津市東丸の内)では、12日から「全館春のグランドフェスティバル」を開催中。目玉は3階ヤングキャリアーズ。「AKアンクライン」など注目の5ブランドがリフレッシュ&ボリュームアップした。また、各フロアのショップではノベルティグッズをプレゼント(一部除く)している。人気の「春の北海道物産展」は
17日まで開催。
問い合わせは同館=電話059(228)1311=まで。
|
|