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Home > ローカルみえバックナンバー > 2003.2.27 > 4.5面
 
※掲載内容は取材時によるものです。詳細は各施設、店舗にお問い合せ下さい。

【4.5面】

春の新作和菓子を食べよう

 梅が咲き誇り、草木も芽が出、いよいよ春らしくなってきた。今年の春も県下の各和菓子屋さんで、春にちなんだ新作和菓子を創作、販売している。各店、職人により一つ一つ手作りされた、見た目に美しいものばかり。最近の流行もあって甘さを抑え、素材本来の味を活かした和菓子が多く、低カロリー・低脂肪と健康に配慮したものが目立つようになった。
 春の暖かい陽気に誘われて、花見やピクニックなどに出かけることも多い。小旅行のお供、あるいは家でゆっくりと家族や友達と談笑しながら、美味しいお茶と和菓子を食べてはいかが? 春の陽気と和菓子のほんのりとした甘さが相まり、幸せな一時をもたらしてくれる。 



津市 「菓子の館とね」
「おひなさまの生菓子」
甘さ控えめで、暖かみを持った色合い
おひなさまの生菓子

 明治43年の開業以来、視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚の五感に訴えることのできる和・洋菓子づくりに常に取り組んできた津市の「菓子の館とね」(刀根大士社長)は、春に向けた商品の一環として、雛祭りにちなんだ和菓子「おひなさまの生菓子」を創作した。3月3日まで販売する。
 お内裏様やお雛様・菜の花や桃などの形をあしらい、小豆・金時豆・手亡あんと求肥を合わせた練り切りあん等で包んだお菓子。ういろうやきんとんも使用し、6個入りを1100円で販売。特に、ピンクと白に色付けしたあんを三重に重ねてぼかした「ぼんぼり」のほのかな色合いは、春の暖かく柔らかいイメージにピッタリ。「雛祭りは女の子のお祭りなので、綺麗な色合いを出すのに一番力を注ぎました」と刀根社長は語る。
 また、昭和14年に初代が考案した不老の銘菓「梅干」は、吟味された和歌山県田辺で穫れる大粒の梅が原料。梅肉と紫蘇の葉を使用した、上品な甘さと酸味が調和した和菓子で、全国区の贈答品として人気が高い。
 平成4年に弟子が全国洋菓子技術コンテスト大会で地方都市で初めて優勝するなど、同店はこれまでに幾多の賞を受賞している。
 「これからも歴史や文化を踏襲した、利益や流行に決してとらわれない独自のお菓子を作っていきたい」と、刀根社長は抱負を語る。
 営業時間は午前8時45分〜午後8時までで、定休日は水曜日。問い合わせは、同店=電話059(226)4343=まで。



松阪市 「柳屋奉善」
「花見弁当」
5種類の生菓子を少しずつ味わえる

花見弁当

 天正3年に創業、四百年以上の歴史を持つ松阪市の和・洋菓子屋「柳屋奉善」は、計5種類の生菓子などを詰めたお花見用の創作生菓子「花見弁当」を販売する。3月15日から販売開始。
 お弁当の中身は、イチゴの酸味と塩漬けにした桜葉・道明寺の甘さの調和が絶妙な「苺桜もち」、練り切り製の「春らんまん」、草もちの上にきんとんを散らした「ひちぎり」、緑色に色づけた桜餅を平たくして串に刺した「花見田楽」、桜の葉を入れた「三色団子」の五品。種類の豊富さと鮮やかな色彩に目を奪われ、美味しい物を各種少しずつ味わえるのが嬉しい。桜をかたどった落雁と雲平もそえられたお弁当が、1050円(税込み)で販売。
 「竹の皮で作った弁当箱を使い、環境に配慮しました。ご予約承っております」と岡みどり常務がにこやかに話す。
 また、羊羹を最中の皮に流し入れた同店の代表的な銘菓「老伴(おいのとも)」も、さっぱりとした感じで上品な趣がある。17代目の岡久司社長が、伝統の味をそのまま受け継いでいる。
 お客さんと交流を深めるために、隣の喫茶店でギャラリーを、ホールでは講習会やコンサートを定期的に開く。
 「伝統を大切にしながらも、お客さんの要望に応えた新しい商品作りもしていきたい。お菓子を召し上がりながらゆったりとしたひとときを過ごして頂けるような、魅力のある美味しいお菓子を提案していきたい」と、岡さん。
 営業時間は午前8時〜午後6時30分。定休日は火曜日。問い合わせは、同店=電話0598(21)0138=まで。



四日市市 「菓匠庵平和堂」
生菓子「旬のおとし文」
春らしいほのかな桜の香りと味わい
旬のおとし文

 四日市市富田一色町の和・洋菓子の菓匠庵「平和堂」(中川輝雄社長)は、春向けの商品として、桜をイメージした和菓子「旬のおとし文」を新たに創作した。4月8日まで販売する。
 ういろうと道明寺生地を使用した皮で、白あんと桜の葉を刻んで混ぜたものを中に包みこんだ生菓子。外側も中身も淡いピンク色で整えてあり、見た目にも素晴らしく、春らしいほのかな桜の香りと味わいを楽しむことができる逸品。5個入りを600円で販売。
 「おとし文」は、公然とは言えない事を書いて、わざと道路などに落としておく文書。平安・鎌倉時代には、意中の人におとし文で恋心を伝えるのが慣わしだった。「名前からも、和菓子の奥ゆかしさを感じ取って頂きたくて」と中川社長は菓子に込めた思いを説明している。
 同店は、両口屋是清分店「平和堂」として昭和21年にのれん分けを受け、現在地で創業。14年前からは菓匠庵「平和堂」に名称を変え、季節感を大切にした生菓子を中心に、昔ながらの味を伝承している。
 お客さんの健康や体を気遣い、カボチャやパイナップル・ゴマなど、健康に良いといわれる素材を和菓子に取り入れる試みにも積極的。毎年、敬老の日・クリスマスには「体に良い」をコンセプトに商品開発を行っている。
 「お客さんの『美味しい』の一言が何よりも嬉しい。それを聞きたくて、今まで頑張って続けてこられたのだと思う」と、中川社長は感慨深げに語る。
 問い合わせは、同店=電話0593(65)0003=まで。



桑名市 「納屋清」
麩饅頭「菜の花」・「桜」
生麩の独特な味やモッチリとした食感
麩饅頭「菜の花」・「桜」

 天保元年に桑名で創業、170年の歴史を持つ麩(ふ)の老舗「納屋清」(加藤清高社長)では、春の新作として、麩饅頭「なの花・桜」の2品を創作した。それぞれ3月1日より販売開始。
 「なの花」は黄色と緑色、「桜」はピンクに色付けした生麩を、あんを白のベースの生麩で包んだものの上に重ねて手でぼかしたもの。彩りがとても柔らかく、甘さ控えめのあんと生麩の独特の味や香りやモッチリとした食感が、見事に調和している。1個150円で販売。
 「素材としての麩は細工が難しく、見た目の可愛らしさを表現する為の色合い作りに一番力を入れました」と加藤昭子さんは語る。
 他にも、黒ゴマあんを使用した「紫小花」や「カボチャ」や「蛤」をかたどった麩饅頭もある。ヨモギを麩の原料のグルテンに混ぜ込んだ笹麩「桂」(シナモン入りも有)は、年中販売している。
 「奥様方に特に人気がありますが、今後のためにも若い方に多く来店頂けるような新しい商品作りに試行錯誤しています」と加藤さん。
 営業時間は午前9時〜午後6時。休業日は日曜。問い合わせは同店=電話0594(23)6866=まで。



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