|
伊勢参宮の土産として江戸時代から津の街道で売られ人気が高かった名品・伊勢木綿。それを昔ながらの機織り機で、今も織り続けているのが津市一身田大古曽の臼井織布株式会社だ。木綿の柔らかい手触り、藍染めの深い味わいを大切にしながら、伝統産業を津では唯一守り続けている。
創業は江戸時代中ごろ。当時は津で何軒もあった伊勢木綿の織屋も、繊維産業の衰退の波をもろに受けて今や操業しているのは臼井織布だけ。そして現在でも明治期の豊田式自動織機を約10台動かして、「紺縞もめん」「白縞もめん」「紺もめん」などを織っている。
伊勢木綿づくりは、まず木綿糸の染色から。四国産のすくも(藍玉)を使い、発酵させながら手間暇かけて何十回と染め上げる。鮮やかな色目とともに色落ちしない『本物』ができる。その糸を織り機にかけ、やはり昔ながらの目の詰んだ伝統的な柄を織る。
じっくり仕上げた伊勢木綿は反物として売るほか、生地を使っていろんな商品を開発している。日傘、スリッパ、寝間着、着物、ネクタイ、ハンカチ、ジャケット、パジャマ。エプロン、シャツなど味わい深く実用性に富んだものばかり。
最近売り出した「ごろ寝布団」は天然綿を使い、綿留もしてあるしっかりとした商品。幅は約70pと狭いが三つ折りにするとクッションや座布団代わりにもなる優れ物だ。
伊勢木綿は三重県指定の伝統工芸品。臼井織布では併設する店で販売もしている。営業時間は午前9時?午後5時。土日定休。訪ねる際は事前に電話での問い合わせを。電話は059(32)2022。
|