|
介護保険制度がスターとして三年目を迎えた。三重県下では居宅介護のサービス事業者が三百三十三施設(三月一日現在)を数えており、社会全体で要介護者を支えるための態勢が整ってきている。サービスの内容も訪問介護・看護、訪問入浴介護、通所介護、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、痴呆対応型共同生活介護など多様だ。しかし、当の高齢者は、また元気な生活ができることを願って介護を受けているものの、心身状況は「現状維持が精一杯」(介護サービス事業者)。大概は悪化しているという。加齢が進むのだから当然ともいえるが、「可能な限り悪化傾向に歯止めをかけたい」と、四月から野外リハビリテーションを本格的に始めた事業者がいる。部屋に閉じこもった環境から心も体も開放、自然環境の中でリフレッシュしながら意欲を持たせてリハビリを取り組ませている。
この事業者は、津市内に本部を置くNPO法人・居宅支援システム実践(久米宏毅理事長)。中勢地域を中心に介護保険利用者約二百三十人の訪問介護・看護活動を日常的に行っている。看護婦、介護員は常勤・非常勤を合わせて六十三人。
野外リハビリテーションは、居宅暮らしの高齢者に苦痛を伴う訓練ではなく、野外で楽しみを持って取り組むことができるよう企画。仲間とおしゃべりしながら、自然や園芸、邦楽や芸能などに直接触れることができるような環境でリハビリを行うことにした。
実施日は毎週二回。時間は午前十時から午後一時まで。四月四日からスタートして九月いっぱいまでで合計五十回行う。野外リハビリの恒常的な取り組みは県下の介護サービス事業者では初めての取り組み。
リフト車などで送迎しながら、今月は関町の観音山公園、君が野ダム、青山高原、阿漕が浦などを訪れる予定。花見をしたり琴を弾くなど青空の下、自然を満喫する。
もちろん介護員が付き添い安全第一で実施。ボランティアも加わって幼稚園なども訪問し、子どもたちとの交流会も組んでいる。
また、野外リハビリテーションに合わせて、自然を活かしたリハビリテーションの場の紹介冊子「自然と生きる」も発行した。中勢地域を中心に二十七カ所の自然施設を写真付きで紹介している。
久米理事長は「お年寄りが今の時(人生)を楽しめるよう、また気持ちよくリハビリできるように企画・推進していきます」と話している。問い合わせは電話059(225)4320まで。
|