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度会郡二見町内の有志が、海水を煮詰めて塩を製造、町の地場産業として定着させる活動に取り組んでいる。多くのミネラル類を含むこの塩は、健康食品として活用され、古くから二見浦で作った塩が伊勢神宮に納められていることから、町のPRにもなると期待が寄せられている。
塩作りを始めたのは同町江の旅館「岩戸館」の女将・百木智恵子さん(57)。夫で社長の万博さん(62)の腰痛などの治療にと針灸師や医者などから勧められ、海水のミネラルを含んだ自然塩を使用したところ、病状が改善したのがきっかけ。その効果の大きさに驚き、二見浦の海水で塩を作って知人に配り、大変喜ばれたという。
塩の製法はいたって簡単。同町の東部に位置する神崎海岸で海水を汲み、岩戸館の裏庭で大きな鍋に入れ、薪をたいて煮詰めるだけ。
平成九年に、ちょうど塩の専売制が撤廃されたことから、財団法人・塩事業センター海水総合研究所で成分検査を受け、保健所の許可を得て「岩戸の塩」という名称で販売を開始した。
新聞や雑誌、テレビなどで紹介され、人気は上々。町内の菓子店「五十鈴製菓」がこの塩を使った「塩ようかん」を製造。「角屋清次郎商店」も味噌に活用するなど徐々に普及しつつある。しかし、鍋で海水を煮詰めるといいう製法は、生産量が限られ、採算も合わないのが実状という。
真夏に薪をくべる作業は熱くしんどいが、百木さんは「海水には人間に必要な有効成分がたくさん含まれており、自然塩という形で摂取することにより、人間が持っている自然治癒能力を高めてくれます。これによって、いろいろな病気の改善に役立つのでは」と、塩作りに励んでいる。
百木さんは昨年の十二月、町が塩作りに取り組むよう町議会に請願を提出。採択されて現在、町の産業観光課で採算性や販路などについて調査・研究を進めている。請願の紹介議員になった宮後朝訓町議は、「町おこし事業として地場産業に発展させたい。法人格のNPO組織にして、障害者の授産所としても活用できる」と話している。
「岩戸の塩」は、三百七十六c(百匁)二千四百円。「岩戸館」と同町の民話の駅「蘇民」で販売している。問い合わせは度会郡二見町大字江五六六九、岩戸館=電話0596(43)2122=まで。
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