|
三重県バリアフリーのまちづくり推進条例に適合した県下初のバリアフリー理容店・ヘアケア「ラルジュ」が、四日市市鹿間町にこのほどオープンした。入口へはスロープが付き、店内は車椅子が通行・転回しやすいように十分なスペースを確保。車椅子のままカット・洗髪・整髪もできるようにした障害者に優しい理容店となっており、注目を集めている。
店を開いたのは理容師の加藤昌宏さん(29)。六年前、神戸市東灘区で修行中、阪神大震災に遭遇。復旧活動の一環として現地で理容ボランティアに参加したことが、開店のきっかけ。
その時、いろいろな経験を積んだ。お互いの無事を喜ぶと同時に、ボランティアで被災者の理容を行い、そのことを通して明日への生きる力を持ってもらったことが本当にうれしかったという。
「理容師になってよかった」と思い、人と人とのつながりの大切さを実感した。そして地域の人と共生して行くことの意義を痛感。郷里に帰ったらぜひ、高齢者や障害者に優しく、いつも安心して来てもらえる理容店を開くことを決意した。
オープンしたのは八月四日。店舗はスエーデン風のお洒落な建物で、窓を大きくして明るくした。入口へは手すり付のスロープを設置。店内に入りやすいよう入口は幅九十aと広くし引き戸にした。カウンターは高さ七十センチと低くし、車椅子の人が肘を着いて支払いができる。車椅子専用の駐車場も完備している。
バリアフリーの店内は幅百二十aの通路を確保。車椅子が不自由なく通れるようにした。トイレも広く車椅子用に整備。車椅子を常備したほか、車椅子用リフトも備えて、車椅子のままヘアカットなどができる。またオートシャンプーマシンも導入し、自動で洗髪もできるようになっている。
店舗建築に当たっては事前に四日市市とも協議。建築指導課の指導を受けており、市の「バリアフリー施設整備基準適合」店舗の認可も受けている。ただ営業店舗には障害者向け整備への補助制度が今のところないことから、すべて自己資金で建設した。
オープンして二カ月余り。これまでに訪れた障害者は五人で「ゆったりとカットしてもらえる」と好評だ。加藤さんは「これからも多くの人に活用してもらいたい」と話している。営業時間は午前八時半〜午後七時。毎週月火定休。電話は0593(28)3000。
|